音楽家・音楽教育者を育む湘南・藤沢~卒業生の活躍と子どもたちのいま

2014年11月7日

 先日、「藤沢にゆかりのある音楽家たち」という3連続コンサートを企画した「まち処設計室」の小口さんが湘南学園小学校を訪問されました。いただいたチラシには連続コンサートの趣旨を次のように記してあります。

 文化的な土壌、おおらかな風土…ここ藤沢市、湘南エリアは、古くから世界的に高い評価を受ける音楽家や音楽教育者を数多く生み、育て、その伝統は、今に続いています。長年にわたって音楽家として活躍している在住者も多く、彼らは日本のみならず、世界においても著名な名手ばかりです。これほど豊富な人材を輩出している都市は実はめずらしいことをご存知でしたか。その音楽家たちが、まちのために、市民の皆さん、若い人たち、子どもたちに向けて、音楽を届けたらどんなに素晴らしいことでしょう。そう、彼らも藤沢というまちにステキな音楽を届けたいと夢を描いています。
 このシリーズは、そのような藤沢・湘南にゆかりのある音楽家たちによる「地域密着型・還元型」の演奏会です。音楽を通して、市民の皆さんとの交流を図りたいと思いました。そして、彼らも子どもの頃から演奏し、ホッとしながら家路に着いたであろう、そんな懐かしい藤沢のまちからこれからも素晴らしい音楽を発信していきたいと思っています。

 湘南学園にご縁のある小口さんからは、上記趣旨をふまえ、湘南学園小学校の「若きオーディエンス」に、このコンサートを通じて、クラッシックに興味や関心をより拡げていただきたいとお話され、ご招待を受けました。この弦楽を中心とした3連続コンサートのプログラムに眼を落としますと、そこに湘南学園出身の音楽家のお名前を見つけることができます。安田謙一郎さん(チェロ)です。湘南・藤沢にゆかりのある音楽家・音楽教育者の演奏を、ゆっくりお聴きしながら行く秋を楽しむことも、日頃忙しいなかでしばし自分の感性の所在を確認する意味において大事にしたいことです。

 湘南・藤沢そして湘南学園は、少なくない著名な音楽家を輩出しています。上記の安田謙一郎さん、をはじめ、昨年11月に開催された湘南学園創立80周年祝賀音楽イベントでは、指揮者の尾高忠明さんや幅広いジャンルで音楽活動を続けられている平尾昌晃さんなど、湘南学園出身者の音楽家の皆様にご協力をいただき、楽しく充実したものになりました。

 湘南学園小学校は、とりわけ表現活動を教育活動の特色の1つとして謳っています。「表現する心を育てる」「心をつなげる力を育てる」をめあてに、各学年、クラスそして全校で、透き通った歌声を響き渡らせています。芸術の秋を迎え、その集大成として毎年11月に「音楽会」が鎌倉芸術館を舞台に開催されます。湘南学園小学校の子どもたちは、歌が大好き!あちこちの教室から、音楽会が近づいてくると、その歌声は一層輝きを増してきます。幅広い表現活動は、子どもたちの協同性を培い、共感する心を育くみ、想いを参観者・視聴者に伝えていくことでしょう。

 *「藤沢にゆかりのある音楽家たち」連続コンサートのVol.1は終了し、以下のテーマと日程でVol.2、3が予定されていますのでご参加いただきますようご案内いたします。

    Vol.2 藤沢が誇るチェロの巨匠        2014 12月7日(日)
        出演:堤 剛(Vc)/須関裕子(Pf)
    Vol.3 夢の競演 チェロアンサンブル     2014 2月21日(土)
        出演:堤 剛(Vc)/倉田澄子(Vc)
        安田謙一郎(Vc)/宮田 大(Vc)
      ・会場 湘南台文化センター市民シアター

 *詳しくは藤沢市みらい創造財団のHPをご覧ください。
  http://www.f-mirai.jp

*[お詫びと訂正*2014/12/10]文中に倉田澄子さん(チェリスト)を湘南学園出身と表記しておりましたが誤りでした。お詫びして訂正させていただきます