やきいも だよ!

2015年11月20日

やきいも だよ!
湘南学園小学校 秋の収穫祭と味覚

 1年生のベランダ脇には、ビオトープ(学びの森)が広がり、その一角にさつま芋畑がつくられています。春に苗を植えてから数えて約半年、いよいよ秋の収穫祭、さつま芋堀りが行われました。

 その様子を1年の子どもたちは次のように書いてくれました。

「きょう、いもほりをした。しろいしるがでてきました。それで、さわってみたらすごくべたべたしていました。それと、いもをほるとき、ほってもでてこなかったけれど、すごくほったらでてきたので、うれしかったです。わたしは、できたら天ぷらでたべたいです。」(たいよう組 Mさん)

 深く掘ってでてきた時のうれしさが伝わってくる文章です。 

 ご存知のように、さつま芋は掘りたてて調理をしても甘みは低く美味しくありません。甘みを増すには、天日で干すことが大事です。おいしくなーれ、おいしくなーれ、と願いをこめて、湘南・鵠沼降り注ぐ特別のお日様の光をサンサンと浴びせてようやく、さつま芋に甘さが増してきたようです。

 先週、準備万端整いましたので、いよいよ焼き芋が行われました。新聞紙を濡らしてさつま芋を包み、その上からアルミホイルでしっかり巻いて、火の中へ。30分程で火の中から取り出したさつま芋は、「やきいも」に変身です。真ん中から二つに折れば、中は黄金色に輝く、見るからにほくほくした美味しそうな焼き芋が出来上がりました。美味しい、やきいもだよ!と子どもたちの掛け声が飛び交います。

 焼き芋つながりでその昔を思い出しますと、やはり「石焼き芋屋さん」が思い出されます。リヤカーに焼き芋のかまどを乗せ、かまどの上部には、黒い光沢のある石(最良品は「大磯三部」といって大磯町産出の1センチほどの玉石とか)が敷き詰められ、その下から薪で加熱する仕組みです。むろん芋や燃料の薪もリヤカーに積まれています。

 幼少期に、この「石焼き芋屋さん」のリヤカーの後ろをついて歩いたことを思い出します。坂道くるとリヤカーの後ろについて歩いている子どもが、後押ししてあげるのです。後をついて歩く子どもたちのお目当ては、「石焼き芋屋さん」のおじさんが一服した時、時によっていただける商売にはならない小さな石焼チビイモです。この「石焼き芋屋さん」、地域性にもよるのでしょうが、ターミナル駅やオフィス街などでたまに見かける以外、最近はめっきり少なくなったように感じます。確かに値段が高級菓子と変わらないほどになりましたから。でも、秋冬の風物詩「石焼き芋屋さん」はまだまだ健在のようです。