命を守る訓練

2016年5月19日

 21年前の阪神淡路大震災で、従兄弟を亡くした私は「命を守る防災」の大切さを感じ、「防災避難訓練」に力を入れてきました。

 今日行われた「防災避難訓練」で、校長からのお話として全校児童に話す機会がありましたので、熊本の地震の話と合わせて子ども達に呼びかけました。

【避難訓練の時の話】

 先月4月14日夜9時26分。九州地方で震度7の地震がありました。
気象庁は、最初の4月14日夜9時26分の地震を「平成28年熊本地震」と名付け、4月15日に発表しました。しかし、その翌日 16日にさらに規模が大きい地震が発生したのです。そして今も、「また地震が起きるのではないか」という、不安の毎日を送っている人もいます。皆さんも、この前の日曜日、5月15日にも地震を体験したばかりです…。

 今日、「命を守る訓練」を行いました。「避難訓練」と言っていますが、これは「命を守る訓練」です。東日本大震災では、訓練通りに避難をしたのに命を亡くしてしまった人もいます。また、「いつもの地震のように、たいした津波もこないだろう」と、油断をして命を亡くした人もいました。ですから今日は、いつでも、どこでも、緊急の場合に「自分の命を守るために」どうすればよいのかを、自分で考えて、行動し、最終的に「自分の命を絶対に守りきる」という強い願いを込めて「命を守る訓練」をしました。

 今日は、授業中に突然地震が起こったことを想定して、訓練を行いました。突然の訓練で、びっくりしましたね。心細かった人もいたことでしょう。落ち着いて行動できましたか? おしゃべりなしでできましたか?

 今日の訓練で、大切なことが2つあります。1つは、「自分の命を自分で守る」。地震が起きたら、教室なら机の下にもぐる。グラウンドなら建物から離れて姿勢を低くする。もし火災が起きたら、ハンカチを口に当てて姿勢を低くして逃げる…。というように、「自分の命を自分で守る」方法を知って、落ち着いて行動できることです。

 2つめは、「みんなの命をみんなで守る」。4・5・6年生、高学年の子どもは、「地震だ!津波が来るかもしれない。高いところに逃げろ!と、自分で行動に移すことです。そうすると低学年の子ども達がマネをしますから…。」地震は、いつ、どこで起こるかわかりません。先生もいつもみんなと一緒にいるとは限りません。登校・下校の時もそうです。

 命は一つしかない大切なものです。自分の命、みんなの命を守りきりましょう。これで、本日の避難訓練、命を守る訓練を終わります。