食の伝統「味噌造り」

2016年5月20日

 味噌汁を日常的に飲むと、ガンになりにくくなる傾向があるそうです。味噌汁は日本人の身体にとても合うので、朝ご飯に味噌汁くらいは自分で作れるようにしてあげたいですね。
 
 エプロン姿の男の子と女の子に惹かれ、何をしているのだろうと家庭科室をのぞき込むと、昨日は毎年恒例の「味噌づくり」の最終日でした。

 6年生が家庭科で行っていた授業は「食の伝統」を学ぶものでした。家庭科室中に煮た大豆の臭いが漂い、何とも微妙な臭いもします。子ども達に聞いてみると、麹菌(こうじきん)が臭うそうです。班の代表が、家庭科の先生の回りに集まっていたので、私も思わず近寄ってみました。

 前日に先生が煮ていたのでしょうか?かなり大きくなった大豆が大きなボウルに入っており、それを先生が大きなお玉ですくい、計量器で図りながら各班に分けていました。ビニルの中をのぞき込んでいる子。麹(こうじ)のビミョーな臭いから離れられず、観察している子と色々です。

「ビニルに入った大豆を一つは食べて良いよ。」

との声がけに、大騒ぎ。
その後は、ビニルに入った大豆を手で潰しながら、味噌造りが続いていました。
 
麦麹と塩を混ぜて、その後に潰した大豆と混ぜます。要は混ぜるだけとのことでしたが、雑菌が入るとかびてしまうので、空気が入らないようにジップロックとビニルで密封するのです。
 
授業を終えた後に先生に聞いてみると、今回の授業への強い意気込みを感じました。

・大豆は、前の日に洗って水に8時間ほど浸して置いたそうです。
・普通の煮豆より柔らかくする(潰しやすくする)ために、先生が朝早く来て、圧力鍋で煮たとのこと。
・去年は、米味噌だったので、今年は「麦」をテーマに「麦味噌づくり」にチャレンジ。
・麦味噌は「麦」の味が舌に残るそうですが、子どもの評判は悪くないとのこと。
・大豆と味噌について学び、自分の自慢の味噌を作り、目で見る・臭いを嗅ぐ・食べてみる、など「本物」の授業を目指したこと。
・大豆を水につけることでどうなるのか?火を入れるとどう変わるのか?を観察させたい。
・大豆は「枝豆」ということにも気づかせてあげたい。

最後に先生から
“特に子どもの時代が大切で、小学生は「本物の味がわかる」時期。高級品は、知らない間に添加物が入ってしまうこともあります。「本物」は「本物」、「本物でないと味わえない食材そのものの味」を味わせたい。そんなことを意識しながら、頭に刻んで、舌に心に身体にも刻んで欲しいと言う願いがあって、「食の授業」を行っています。”

とコメントをいただきました。

 実は、私は今まで味噌造りの実習を見たことがなかったので、今回の授業は良い勉強になりました。母として妻として、キーポイントを教えていただき脱帽でした。「食の伝統」の継承に大いに役立つ授業を受けて、今日は「具だくさんのお味噌汁」づくりを実践してみようと思います。