北澤豪氏 本校に来たる!~サッカー元日本代表~

2017年5月24日

 5月22日、「VICTORYスポーツ教室」を本校にて開催し、講演と実技指導をサッカー元日本代表の北澤豪氏に行っていただきました。
 
 昨年7月に北澤豪氏にお会いし、一緒に写真を撮って時に、「北澤氏を本校に呼びたい!」「呼ぼう!」と決意し、校長室にその時の写真を飾り、自分に宣言しました。それから10ヶ月。色々な方と話しをする機会を得て、スムーズにいかないことも学び、そのたびに小学生や中高のサッカー部員の顔を浮かべ、“私はあきらめない!”~子どもたちに夢を描いてもらうために~という気持ちで一歩ずつ前へ進めてきました。
 
 強い気持ちが、周りの方の心をゆっくり動かしたと後からお聞きしました。次第に協力者が増え、ラッキーなことも重なり、今回のVICTORYスポーツ教室開催に繋がったわけです。試合に臨む前の準備期間の10ヶ月でした。
 
 22日の当日は、20名近い関係者が来園され、準備をしてから北澤氏をお迎えしました。イベントを開催するには、それなりの緻密な準備とそこに携わる熱い思いの方々がいるのです。子どもたちのために力を尽くしてくださった方々のことを、忘れてはなりません。北澤氏への感謝は勿論、VICTORYスポーツ教室の企画を設定し準備してくださったスタッフ一人ひとりに、この場をお借りして御礼申し上げます。
 
 翌朝、朝日新聞・日刊スポーツ新聞に本校での「VICTORYスポーツ教室」のことが掲載されました。早速、朝から毛筆でメッセージを書いて、登校してきた子どもたちが記事を読めるように、サインと共に掲示をしました。
 
 子どもたちにスポーツの楽しさを知ってもらう「VICTORYスポーツ教室」は2部構成。第1部は、5・6年生+保護者への講演会でした。第1部の講演会を終えての感想を5・6年生に聴いてみました。

●今日一番大切だと感じたことは、自分の進む道の決め方についてです。やりたいことを見つけて、親の話にも耳をかたむけながら、最後は自分が決めるようにすると良いとのことでした。そして、その中で、必要とするものは大切にあつかわないといけないこと。人ががんばっている時には応えんし、はく手は心からの感動が伝わるようにしたほうがよいとのこと、運動会で実せんしたいと思います。

●北ざわさん、それは、ゆめを信じ続け、実現させた人だ。…「サッカーやれ」と言ったお父さん。子どものことをお父さんが見てくれているのだと思った。

●きたざわ選手が来たしゅんかん、みんなの顔がかわりました。説明はすごくわかりやすかったです。名前だけ聞いても、しっくりこなかったけど、顔を見たらわかりました。

●北澤さんのお話を聞いて思ったことは2つあります。1つめは、続けることは大事だなということです。2つめは、人のほめ方についてです。北澤さんの言うとおり、適当に拍手するのと心から拍手するのは違うし、緊張していても応援の拍手があったら緊張がほぐれると思います。今度人をほめる時、心から拍手しようと思いました。

●サッカーを中心にして、大事なことを教えてもらいました。例えば「応援をしてもらうとがんばることができる」「自分を発見しよう」などです。親や周りの人たちがすすめてくれた事には、理由、意味があるということがわかりました。北ざわ選手のイメージは、背が高くて、黒い髪でした。本当の北ざわ選手は、背は低めだったけど、かっこよくて、話も分かりやすくて、引き込まれるような内容でした。北澤選手の話を聞いて「自分を発見しよう」と思います。

 質問コーナーで「不安だったことはありますか?」の質問に「いつもあります」「準備が全て」「今までやってきたことしか出来ない」は心に響き、「準備することの大切さ」について考える機会となりました。

 第2部は、サッカークラブ・サッカー部への実技指導です。感想を聴いて見ました。

●北澤選手は、今もすごく上手だと思った。
●意味あることしかやっていない。「しっかり聞かなきゃ」と思って、いつも以上に集中した。ダブルタッチを試合でも使ってみようと思った。
●厳しそうに見えたけど、優しかった。
●あんなに上手くなるんだ。最初からやろうと思わなくても途中からでも自分でやろうと思ったら、私もやってみようと思った。

 そして、最後に北澤氏から「勉強も大事、サッカーも勉強も頑張るんだぞ。いいか。」と真剣な顔で伝えられました。「はい!」と気持ちの良い返事をしていた子どもたちの姿がとても印象に残りました。

 その場でいかに学び取れるか?「勉強も大事だぞ!」は、スポーツを極めた人の言葉。無駄のない時間の使い方は、どのスポーツにも言えること。生きざまを学んで真似ること。プレッシャーの中でも成功させることなど、やり抜いた人の言葉、頂点を極めた人の研ぎ澄まされた言葉には説得力があり、「言葉の重み」を感じました。北澤氏の言葉に集中した数時間。まず、話を聞くこと。そこからが始まりということも子どもたちの心に響いたようです。
 
 子ども時代のこの多感な時に、日本のサッカー界をリードし世界で活躍した北澤氏の話を聞けたことで、何か動き出すような気がしています。私の夢の一つも今回実現したので、この記念写真で無事終了です。
 
 北澤氏の熱い思いは私たち大人の胸にも響きました。小学生の頃にあのような経験ができる子どもたちを、とても羨ましく思いました。未来を担う子どもたちだからこそ、小学生のこの時期に「夢」を描ける学校にしていこうと思っています。