『交歓会速報』 ~600名で18作品、じっくり鑑賞~

2018年4月25日

 皆で一体感を味わった交歓会を終え、今朝は「速報」を出しました。昨日(4月24日:水)の穏やかな春の日とは反対に、本日は大雨で荒天。ずぶ濡れで来ることを予想し、暗い気持ちで来る子どもたちに、楽しい話題を提供しようと思ったわけです。案の定、強風で傘が壊れ、すぼめることができない子が4人。壊れた傘を片手に涙を流す子、足元がずぶ濡れの子続出で、大忙しでした。「頑張ってきたね」の代わりに、「『交歓会速報』を見てください」と紹介しました。「作ることと同じだけ、鑑賞する時間が大事」だからです。

 雨の音を聞きながら、昨日の交歓会を思い出す時間。ここでも一体感を感じ、いい時間となりました。

 交歓会は、全校児童が児童会班ごとに分かれ、片瀬西浜海岸の砂浜に「砂の芸術」作品を作ることを目的にした学校行事です。活動を通して、上級生と下級生のつながりを深め、信頼と友情を深めることを目的にして行われ、学校創立85周年の今年は46回目の実施でした。

 毎年4月下旬に行われるこの行事は、入学式の後にある大きな行事。新1年生にとっては、毎日お世話をしてくれる6年生だけではなく、他学年の上級生と共に活動をする初めての機会となりました。2年生から5年生にとっても、日頃接することの少ない学年の子どもと交流することができて、新しい人間関係を生み出す絶好の良い機会となっています。

 一つの作品を1年生から6年生までが力を合わせて作ることで「一体感」が生まれます。さらに先生も加わり、班員の心はますます一つにまとまったことでしょう。

 「砂の芸術」の特徴は、広い砂浜で制作にとりかかるというところにあります。広がる海、美しい江の島、サーファー、漁船などを目にしながらの作品づくりは、題名やテーマに関わりなく、大きな発想が湧き上がって、思いもよらないほど立体的に、本物に近い構図を生み出すこともあります。

 今朝は、模造紙の写真のまわりに群がってきて、真剣に見ている子どもたちを私が見ていました。平面から立体までの作品が並んでいます。砂で作るので、立体に作り上げるにはなかなか苦労しますが、それが上手くいった班の作品は目を引いたようです。
「本当にあると思う。」
「乗ってみたいな、こんな車。」
「ぼくたちが作ったんだよ。すごいなぁ。」
「この班、上手」
と、交歓会の余韻が漂っていました。作品のバックを海にするのか、江の島にするのか、浜にするのか、写真に撮る時のことを考えるのもポイントとなることに気づいた人もいました。

 18作品の写真を見ながら、一人では作れない大きな作品を、力を合わせれば作れることに気づき、喜びを感じた人もいたと思います。先生方も入れて600名以上で18作品を作ったこと。大きなものを作った満足感を改めて感じていたように見えました。

 雨の日はあえて一工夫。学校に来るのが楽しくなる工夫をこれからも考えたいと思いました。(大成功)