授業参観 ~考える授業6年生~

2018年5月8日

6年生の授業参観で2クラスが社会でした。
 「日本の始まり」の場面で、狩りや漁をしていた暮らしや米づくりを始めた頃の人々の暮らしの変化、むらからくにへの統合の過程、巨大古墳の広がり、神話や伝承などについて調べ、古代の人々がどのようにして国づくりをしていったかがわかるようにする単元です。
 今日は、縄文時代と弥生時代の暮らしや社会の様子を比較し、米づくりの広がりによる社会の変化について考える授業でした。2つの時代の分布を比較して、発見したことを発言するのです。土の中から発掘された「土偶」などの出土品のレプリカの紹介もあり、昔の暮らしを想像するきっかけにもなっていたようです。
 農耕の始まりとして、米づくりの始まりが社会生活に変化をもたらしたことが分かってきました。5年生の時に、田植えから稲刈りまでの一通りを経験している6年生ですから、
米づくりに適している土地はどんなところなのか、自分なりの考えを表現してくれました。5年生の時に「雪の学校」で行った新潟の松代をイメージし、棚田の特徴も出てきました。実際に見たことのある経験が、底力として学習を支えているようです。経験しているからこそ、イメージできるのだと繋がってきました。

 隣のクラスも社会の授業。古墳の分布と大和朝廷の力の広がりを比較しながら、国土の統一の様子を想像していました。
関西を車で走ると、古墳が至る所にあることも分かっています。6年生は、5月末から行く京都・奈良の修学旅行で、バスのガイドさんによる古墳の説明もありますから、車窓から見て感激することでしょう。
 狩り・漁・採集・竪穴住居、貝塚、縄文土器、三内丸山遺跡、静岡の登呂遺跡。高床倉庫と説明が続きます。三内丸山遺跡・静岡の登呂遺跡に我が子を連れて行った時のことも浮かんできました。
 卑弥呼についての説明に力が入ります。古墳づくりでは、大きな古墳が作られるようになったことから権力をもった豪族がいたことも分かります。資料を活用して、昔の暮らしの想像や遺跡からの出土品を観察して調べ、狩りや採集の生活や農耕の始まりの様子、国土の統一の様子などを読み取り、まとめていきました。

 レプリカの登場で授業も大盛り上がり。
 今日は、保護者も一緒に学んでいます。子どもと一緒になって授業を受ける幸せを感じたのではないでしょうか。

 卑弥呼の話など、修学旅行で行く京都・奈良にも繋がりますから、ここからの歴史学習は面白いだろうなぁ、と想像できました。「考古学にも繋がっていた今日の授業」「田植えの経験が生きて、気づきに繋がった」と、担任の先生からもコメントをいただきました。東日本は山が多く、水田には適していないこと。なるほど、学びのある授業は心が豊かになります。
 子どもと同じだけ、親もよく聞いていたので、しっとりした雰囲気でした。考える授業、発見する授業、「2つの地図から分かること、違いは何か?」と発問が続き、プリントを見たり、電子黒板を見たり、先生の声にも力が入ります。オープンスクールですから、3クラス先生方の声が良い具合に響き渡り、学ぶことの楽しさ「分かるって楽しい」と感じた実りある授業。わかること、知ることが新鮮でした。