6年生 修学旅行 vol.7 (2014年度)

2014年6月16日

 修学旅行、三日目の様子です。
 大徳寺では座禅体験を行いました。ほとんどの子どもたちが初体験です。本堂に案内され、胡坐を組んでスタートを待ちます。座禅を教えてくれるのは、大徳寺のお坊さん。足の組み方や、手の置き方、姿勢などをフランクな語り口で子どもたちに話してくれました。

 そして、座禅がスタート。子どもたちとともに教員も座禅に取り組みます。さっそくお坊さんは警策(けいさく)をもって、みんなの間を歩いて通り過ぎていきます。まったく別のことを考えていたり、姿勢が悪かったりすると、立ち止り、背中に「パシン!」と警策を振り落とします。思った以上に大きな音がするものですから、全員が強い集中力をもって取り組んでいました。もちろん自ら叩いてもらうこともできます。多くの子どもたちが叩かれて気持ちを新たにしていました。ある教員は雑念にまみれいてる心を見透かされ、すぐに叩かれていました。

 程なくして終わりの合図が聞こえると、ほっとした声を上げるとともに一斉に姿勢を崩しました。胡坐の状態でこれだけの時間、姿勢を崩さずにいることは初めての体験でしたので、大人も子どもも一様に、足がしびれてすぐには動くことができませんでした。そして話をしてくださいました。

「どれくらの時間、集中していたと思う? 30分間くらいでした。昔は、正確な時計がなかったので火をつけた線香で時間を計っていました。この時間に、みなさんはどんなことを考えましたか。座禅では、思い浮かぶたくさんのことを空にして、すてることを目指します。警策で叩かれると、体をすこし動かせて、リフレッシュにできるでしょ。がんばれという応援なのです。」

 そしてダルマの教えや人生に対しての教訓をお話ししてくれました。また日本語と英語の檄文をお坊さんに続いて復唱したのですが、英語の部分も子どもたちがずいぶん上手に復唱したので、お坊さんが「発音がとても上手ですね」と褒めてくれました。

 おわりに「今、ここでしっかりとしよう!」という結びの言葉に子どもたちは素直にうなずいていました。

 そしてタクシー班別行動がはじまります。タクシー班別行動では、チェックポイントとなる「金閣寺」「銀閣寺」「清水寺」の三カ所は必ずまわり、そのほかに行く場所をグループのメンバーで決めます。今年は、嵐山周辺、平安神宮、北野天満宮、龍安寺あたりに人気が集まっています。また、友達と食べる昼食やお土産探しなどが、子どもたちの最大の楽しみです。

 タクシー班別行動では、タクシーの運転手さんが最大の味方です。お寺などで解説をしてくれたり、おすすめのスポットを紹介してくれたりします。一日にわたり一緒に行動するので、絆ができ、別れの瞬間はさみしさを感じさせます。どんな一日を過ごしたのでしょうか。

 ちなみに三日目も最高のツキを見せてくれました。タクシー班別行動は午後5時に宿舎帰着の計画で、実際にその通りに全部のタクシーが帰ってきました。その途端、一日中振らなかった雨が突然降り出しました。しかも、かなりの強雨です。奇跡的なタイミングに引率した教員も旅行会社の添乗員もとても驚きました。今回の修学旅行は最終日も雨は降らず、怖いくらいに天候に恵まれました。