6年生 理科~サイエンスショーで楽しく学ぶ~

2014年7月10日

浮力の実験のサイエンスショー「鉄の船が浮かぶわけ」を行いました。
アルキメデスの原理を楽しく学ぶことを目的としています。

開始早々、アルキメデス53世の登場で子どもたちをショーの世界へ誘います。アルキメデスは古代ギリシャの数学者で、その子孫という設定です。古代ギリシャ風の格好をしたアルキメデス53世を演じるのは湘南学園中高の理科の横山先生です。

まずはじめに、そもそもなぜモノが水に浮かぶのか、ということを考えていくために、野菜を使った実験を行いました。水の中に入れてみると浮く野菜と浮かない野菜が!?

「どうして浮いたんだろう?」
「なぜ沈んだんだろう?」

という問いかけに
「水より重いものが沈む」
「中身が空の野菜が浮く」
「土の中でできる野菜は沈んで、土の上で枝からぶらさがっているできた野菜は浮かぶ」
など、いろいろな意見がでました。

実験中、浮いたり沈んだりすると、「あれっ!」「やっぱり~」と声が!とても反応が良いです0605_good.gif
子どもたちは思い思いの予想を立てて実験を見守っているのです。

なぜ浮くのかを理解するために実験はさらに続きます。
野菜の重さをそれぞれ量ります。137gのニンジンは沈みましたが、浮いたナスは142gということが判明。つまり野菜の重さだけでは浮くか浮かないかを判定することはできない、ということが実験によりわかりました。
 
次に、水をなみなみに入れた容器に野菜を入れ、あふれた水の重さを求めていきます。求められた重さがホワイトボードへ次々と書き込まれていきます。

結果からひとつの発見が1425_sign03.gif
 
「野菜の重さがおしのけた水の重さより大きいと沈む、逆におしのけた水の重さより小さいと浮く」
 
この発見、これこそがアルキメデスの原理とも言えるのです1201_flair.gif
「水の中にある物体に働く浮力とは、その物体をおしのけた水と同体積の水と比べて、おしのけた水のほうが大きければその物体は浮力がはたらき水に浮く。これは、モノの重さとモノがおしのけた水の重さを比べることでわかる」と、続けてアルキメデス53世は言います。

最後にこのアルキメデスの原理を使って「鉄の船」が浮くのかを考えました。
鉄の船の重さは921g。アルキメデスの原理を基に考えると・・・
「鉄の船をなみなみの水に入れた時に、おしのけた水の重さは921gより重いはず」ですね。
さあ、推論を立て、いざ実験へ。
子どもたちも結果がどうなるか・・・ドキドキ1502_happy02.gif

結果は1354g!
アルキメデスの原理のとおりとなりました。

最後に、ボーリングの玉と発砲スチロールの玉を水に入れたらどうなるか、を実験して今回のショーは幕を閉じました。

アルキメデス53世によってショーの随所に語られた「理科は予想することが大切」「実験するときは真剣に!」「理科というのは自分で考えたことを自分の言葉で他の人に伝えることが大事」という言葉は小学生の心に刻まれたことでしょう。今回をきっかけにますます理科が好きになってくれることを期待しています。