6年生 修学旅行 vol.8最終号 (2015年度)

2015年6月18日

 三日目の夜には、宿舎で友禅染体験をしました。短い時間でしたが作業の内容は本格的。様々な模様の中から、描いてみたい型紙を選びます。そして、型紙をランチョンマットなどに重ねて、丁寧に色を塗っていきました。さすがに塗料はきれいに発色して、鮮やかに描き出されます。短い時間ながら、子どもたちは真剣な表情で取り組んでいました。
 完成した作品を前にすると、とても嬉しそうでした。

 そして最終日、四日目です。宿舎でお世話になった人たちにお礼を伝え、早速出発。大徳寺で座禅体験を行いました。ほとんどの子どもたちが初体験です。案内された先で胡坐を組んでスタートを待ちます。座禅を教えてくれるのは、大徳寺のお坊さん。足の組み方や、手の置き方、姿勢などを子どもたちに話してくれました。

 そして、座禅がスタート。子どもたちとともに教員も座禅に取り組みます。さっそくお坊さんは警策(けいさく)をもって、みんなの間を歩いて通り過ぎていきます。まったく別のことを考えていたり、姿勢が悪かったりすると、立ち止り、背中に「パシン!」と警策を振り落とします。思った以上に大きな音がするものですから、全員が強い集中力をもって取り組んでいました。もちろん自ら叩いてもらうこともできます。多くの子どもたちが叩かれて気持ちを新たにしていました。

 程なくして終わりの合図が聞こえると、ほっとした声を上げるとともに一斉に姿勢を崩しました。胡坐の状態でこれだけの時間、姿勢を崩さずにいることは初めての体験でしたので、大人も子どもも一様に、足がしびれてすぐには動くことができませんでした。

 それから、茶道体験や、大仙院の案内などもありました。国宝である大仙院本堂に座れて喜んでいました。

「大徳寺での座禅の体験はものすごくつかれました。時間は一時間くらいはやっていると思いました。でも実際には30分だけしかたっていなかったので、驚きました。」

「大徳寺のおしょうさんは、すごい言葉をおしえてくれました。それは『気心腹人己』(気は長く、心は丸く、腹立てず、人は大きく、己は小さく)という言葉です。すごくべんきょうになりました。これをいかして生活を見直してみたいと思います。」

修学旅行最後の見学地は三十三間堂です。千体を超える仏像に、子どもたちは驚いていました。中には、自分の顔に似た仏像もあるという話から、自分や友達に似た仏像を捜しながら見学しました。それから、昼食を食べ新幹線で新横浜へ帰ってきました。

 以上で、2015年度の修学旅行の記事はおわりです。これから子どもたちが四日間のことを「修学旅行記」にまとめます。子どもたち一人ひとりの物語が編まれていきます。一生の宝物。完成が楽しみですね。