2015年度台湾セミナー 2日目

2016年3月30日

 今日の午前中は、「ブラザー&シスター(B&S)プログラム」を行いました。これは、日本語を学ぶ台湾の大学生と一緒に台北市内を散策するというもので、生徒たちは8つの班に分かれて、それぞれ楽しい時間を過ごしたようです。

 そして、中国の宮殿を模したスタイルで有名な圓山大飯店に集合し、全員で昼食をとりました。今回のセミナーの柱の一つは、台湾の豊かな食文化に触れることなのですが、最高の場所でとても美味しい飲茶を味わうことができました。

 その後は、バスで台北市内の観光をしました。まずは、国立故宮博物院。とても多くの観光客でごったがえしていましたが、見事な玉製品などを実見し、中国文化の素晴らしさの一端に触れることができました。次に、中正紀念堂を訪れて衛兵の交代式を見学しました。厳粛な中での一糸乱れぬ動きには皆が圧倒されていました。その次に訪れたのが、世界5位の高さを誇る超高層ビル「台北101」です。残念ながら展望台には上ることができませんでしたが、下から見上げた大きさは見事なものでした。また、この超高層ビルには、日本の技術も多く使われているというガイドさんの説明に、皆は熱心に耳を傾けていました。最後に「華山1914創意文化園区」へと移動しました。ここは、日本統治時代の1914年に建てられた酒造工場をリノベーションした場所です。今はレストランやアートスペース等が入り、台北の人々の人気スポットにもなっているようです。どことなく日本の雰囲気を漂わせているこの場では、50年間にわたって日本が台湾を植民地支配したのだという事実を肌で感じることができました。夕食をここのレストランでとった後、地下鉄に乗り、ホテルまで帰りました。

 地下鉄は、台北の人々が日常的によく利用しています。バスに乗って、観光地から観光地へと移動するだけだと味わえない、「生」の台北の姿を垣間見られたのではないかと思います。また、希望者は、昨夜に引き続き、寧夏夜市の散策をしました。

 今日の行程は、「食」を通じて台湾に迫ったものといえるかも知れません。人間にとって極めて身近である「食」は、世界の多様性を体感的に理解するのにうってつけの教材ともいえるでしょう。湘南学園が大切にしている「食育」にも関わっているともいえます。生徒たちには、「美味しかった」というだけにとどまらず、食やマナーの背後にある文化にまで関心を拡げてもらいたいと願っています。