イングランドセミナー 2日目

2013年4月1日

 今日は、セントジェームズスクールへの初めての登校日です。朝はとても寒かったのですが、とりわけ体調を崩す生徒もなく、20名全員が元気に登校して来ました。校舎に入ると、肌や目や髪の毛の色が異なるセントジェームズ校の生徒達が大勢おり、「いやぁ〜、本当にイギリスでの語学研修が始まるんだなぁ!」と実感しました。
 
 8:25になると、朝のHRに出席するために、各クラスのバディーの生徒達がお迎えに来てくれました。お互いが緊張の中での御対面のようでしたが、出席をとったり、簡単な自己紹介をさせてもらったり、先生からの連絡を聞いたりしながら、学校生活をスタートさせました。
 
 9:00からは、まず、EFL(= English as a Foreign Language)を担当して戴く、ジル先生とアンドリュー先生、ホームステイのコーディネイターのジョイス先生(この地域学校の元校長先生)、そして、セントジェームズスクールの国際交流を担当するヘレン先生からの挨拶がありました。
この学校に通う生徒達の国籍は様々で、なんとイギリスの他に18ヶ国の国籍の子ども達がおり、20言語以上が彼らの中で使われているそうです。頭にターバン巻くアラビア系の生徒も数多くいました。そんな中でも、日本人は一人もおらず、午後に歩いたエクセター市内にも日本人は全く見かけませんでした。この地域の人々にとっては、日本という国は本当に地球の裏側の最も遠い所にある国のようでした。英語を学びに来た私達にとっては、うじゃうじゃと日本人がたくさんいるアメリカやイギリスの都市ではなく、日本語や日本人からかけ離れた町で研修出来るということは、大変貴重なことではないかと思いました。
 
 EFL(=英語の授業)は、ジル先生クラスとアンドリュー先生クラスに、それぞれ男女学年ミックスで10名ずつのグループを作って分かれて行われました。授業の直前に、ハルカが僕に「お手洗いに行きたいのですが」と行って来たので、そのことを自分で英語でジル先生に伝えて、トイレの場所を教えてもらうことにしました。
“I want to go to the toilet.”
“Oh, yes. Please follow me.”
そんなわけで、ジル先生との初めての実践英会話は、無事成功しました!
 
 最初の英語の授業は、休み時間なく2時間近く続けて行われましたが、いろいろな内容を含むもので、湘南学園の生徒達は、飽きることなくこれらのオールイングリッシュによる授業に集中して参加していました。初日にも関わらず、中でもタカやヒデの積極性は目を見張るものがありました。授業の後に「先生の話す英語は少しは理解出来ましたか?」と尋ねると、中学生達でさえも、「半分ぐらいは理解出来たと思う」とまずまず満足げな表情で答えてくれました。セントジェームズでの語学研修は、なかなかいいスタートを切れたようでした。
 
 今日は、セントジェームズ校の特別時間割の関係で、ランチタイムでの交流は出来ませんでしたが、午前中の中休みのリセスタイムの時には、タカを先頭に湘南学園の生徒達が現地校の生徒達と話をしたり、一緒に写真をとったりして交流する姿も見られました。彼らの様子を見ていると、こうして、若いうちから同世代の外国人達と触れ合えることは、とてもとても貴重なことなんだなぁと改めて実感しました。
 
 午後は、エクセターの町にバスに乗ってみんなで出かけました。町の中心には、大きな大きなエクセター大聖堂がありました。これは、約300年かけて建造された建物で、当時の教会の権威と財力を見せつけられるほど、その壮大さと彫刻やステンドグラスなどの芸術がちりばめられた建造物でした。アメリカやカナダ、オーストラリアやニュージーランドといった語学研修先では見ることの出来ない、まさにイギリスならではのものでした。生徒達は、深い歴史と本物の芸術に触れたことに対して、まずまず満足したような様子でした。大聖堂内でのお土産屋さんで、日本の友人やお世話になっている人にイギリスから便りを送るための写真葉書を購入して、自由時間中に郵便局へ行って切手を購入していたのが、ヒデとユリカとイクコでした。3人とも、ジル先生に教わった
Please may I have a stamp for a postcard to Japan?
というフレーズを窓口の局員の人にしっかりと話して、それぞれが切手を購入することが出来ました。
 
 こうして、エクセターでの研修の初日を終えました。今日も気温はとても低く、寒い1日でしたが、生徒達の心の中は、とても熱い1日であったように思われます。そして、僕達引率教員も、こうして地球の裏側に生徒達と一緒にいられることに幸せを感じた1日でした。