10月・11月 中高図書室から

2017年12月4日

 中高図書委員会では、学園祭にて『チャリティ古本市』を行いました。昨年に続き2度目の開催で、楽しみにしてくれている学園生や、昨年からのリピーターのお客様で大いに賑わいました。3時間での募金総額は2万5217円と昨年より増え、委員もほっと胸をなでおろしていました。ご協力いただいた皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
 後日行った反省会では、当日のトラブルや改善点について、活発に意見が交わされました。「来年も絶対やる!」「なにか新しい展開も企画したい」と早くも意欲満々の後輩たちに、ここまで引っ張ってきた先輩たちも、頼もしさを感じたようです。

   

 募金はすべて、アジアの子どもたちへの読書支援活動を行っているNGO『シャンティ国際ボランティア会』に寄付します。古本市では、その活動を紹介するコーナーと募金協力者への案内を作成しました。
 また、同会の「絵本を届ける運動」にも参加しました。これは、様々な事情から子ども向けの絵本が不足しているアジアの地域に対し、日本語の絵本に翻訳シールを貼って届ける活動です。企画班ではラオス語の絵本を作成しました。見知らぬアジアの国の言葉に触れること、それ自体を楽しみながら取り組んでいました。

 
  
 後期の図書委員会は、新委員向けの「配架講習会」からスタートしました。先輩の説明役もすっかり板についています。整備班とボランティアの生徒たちは、新しい分類掲示づくりに取り組んでくれています。地道な仕事ですが、作業をしながら様々な本に触れることも、ひとつの勉強と言えるでしょう。

 

 委員会の活動をはじめとして、中高図書室は「生徒とともに作る図書室」をめざしています。その一環とも言えるのが、本のリクエストを受け付ける「リクエストBOX」です。
 生徒は自分の読みたい本について、いつでも購入希望を出すことができます。用紙に記入してBOXに入れられたリクエストには、司書がコメントをつけて「お返事ノート」にまとめています。購入できない場合であってもその理由を伝え、代わりになる情報などを提供しています。
 また、カウンターで直接「こんな本が欲しい」「あのシリーズの新刊が出た」と伝えてくれる生徒も多く、年間のリクエスト数は200件近くになります。そして、誰かが読みたい本は、ほかの誰かも気になっている本です。リクエストノートを交換日記のように眺めている生徒の姿をよく見かけます。

 リクエストに限らず、図書室で購入する資料は「これはあの子が読むだろう」「こんな生徒がこんな時に必要とするだろう」と、読者や利用する場面を想定して選ばれています。中高生の多様な興味・関心にオーダーメイドで応えることで、より彼らにとって魅力的な図書室になっていければ…と思います。