第142回 江の島の魅力について(その2)

2010年11月25日

「江の島」の遠景は、毎朝定例の座を占め、NHKのニュースなどで出てきます。テレビ番組では「江の島」は超メジャーといえるでしょう。BSも含めた NHKでも民放でもよく取り上げられます。今年は「江ノ電開通100周年」に当たることもあり、江ノ電の車窓風景をつないで鎌倉~江の島の名所スポットを めぐる番組がとても多かったようです。

江の島は、古い歴史と伝統を持つ「一等地」です。一番奥の「岩屋」は奈良~平安時代から宗教的な修行の場として著名な宗教者が訪れ、鎌倉時代以後も江の島は多くの為政者から聖域として保護され、参詣されました。
江戸時代の後半には、江戸庶民の行楽地として、大山や鎌倉と結ぶ観光ルートが流行しました。当時の人びとは江の島行きを楽しみにし、寺社を参拝し、景勝 地や名物料理を楽しみました。浮世絵や歌舞伎でも江の島は数多く取り上げられました。明治以後は多くの外国人も訪れ、アイルランド人サムエル・コッキング は別荘と本格的な庭園・植物園を建て、現在の江の島植物園の前身となりました。明治後半に江の島電鉄が開通し、大震災の被害は甚大でしたが、昭和初期に小 田急江ノ島線が開通して首都と直結します。東京五輪を機にヨットハーバーが開設され、江の島はマリンスポーツの拠点にもなりました。手軽な観光地として、 現在も江の島は幅広い人気を集めています。

「江の島弁天橋」を渡ると、神社へ続く登りの表参道の両側には、風情あるお店がずらりと並んでいます。ヨットハーバー、県立かながわ女性センターの方に も磯の味を誘うお店が続きます。週末にはいつも観光客でいっぱいです。「さざえの壺焼き」や「しらす丼」はまず江の島名物として有名ですし、魚介類や饅頭 などの菓子類、陶器やガラスのアクセサリーなど土産店もにぎやかです。便利な「エスカー」に乗るのも体験ですが、自分はいつもサムエル・コッキング苑と江の島展望灯台の方へ迂回して登っていきます。「花の広場」には展望台があり、七里ヶ浜方面も望める写真スポットです。
植物園は季節おりおりの多彩な植物や花が楽しめます。展望台の頂上からは360度パノラマの広大な絶景が楽しめます。高所恐怖症の私は、展望コーナーや下りの螺旋階段で恥ずかしながら足や手に反応が出ます。
9月26日(日)にノックス校ご一行をお連れした江の島遠足は、最高の天気に恵まれ、大型ヨットのセイリング体験も交えて、江の島の魅力を満喫してもら いました。展望台から眺める湘南海岸と太平洋の絶景に、彼らも大きな歓声をあげていました。来年もまたお連れしたいと思います。