第789回 人生における20代の重要性について(1)

2013年11月27日

来週に行われる後期中間試験へ向けて、全校は試験準備期間に入っています。

部活動は規制され、朝自習会や放課後学習会など様々な取り組みが行われています。中高生の皆さんが、前期の定期試験を十分に参照して、地道で万全な準備を進めていくように期待しています。

 

今日は、この通信で時々紹介したことのある『スーパープレゼンテーション』(NHK教育テレビ)から、最近特に感銘を受けたスピーチについて紹介いたします。メグ・ジェイ女史の、「人生における20代の大切さ」の講演です。
その動画は全世界ですぐに大きな反響を呼び、国際的に共感を広げました。

 

彼女は米国バージニア大学で臨床心理学を担当し、クリニックで患者を診ています。若い学生や患者と数多く接してきた経験から「20代はどんな時代であり、どう過ごすべきなのか」を語るべき使命を深めた女性です。
彼女が20代~30代の患者と関わって心配になったのは、自分の人生と真剣に向き合わずにダラダラ過ごし、様々な課題を猶予し持ち越して年を重ねていく、多くの若者の姿でした。

 

就職や結婚も遅くなる傾向は先進国に共通です。でも何とかなるからと適当にバイトを交替で続け、とりあえず出会う異性と惰性で交際するような若者の様子が気になりました。
「いまの彼氏は暇つぶしに付き合っているから」とか、「30歳までに就職すれば大丈夫って皆言ってるし」とか、「もう20代が終わるのに、大学を出てから何もしていない」とか、「20代は椅子取りゲームが続いたが、そろそろ皆座り始めて、私もつられてとりあえず一番近い椅子に座った」といった捉え方に、成長すべき20代を空虚に無為に過ごしている傾向を女史は痛感しました。20代に頑張れば、自分と世界をつなぐ仕事をつかむ展望を持てるかもしれない、それは女史自身の体験でもありました。だから歯がゆさを募らせていったのです。(明日へつづく)