第93回 効果的な面談で生徒の可能性を高めるために

2010年9月16日

前期期末試験の4日目です。生徒諸君は、午前中に試験を受けて、各学年時差下校となります。一昨日ザァッと雨が降り、めっきり朝晩は涼しくなりました。秋本番もいよいよ間近と思うと、年甲斐もなくワクワクする思いです。
さて今回は、昨日の午後に行われた、「面談事前検討会」というテーマでの、教員の「勉強会」についてお伝えします。

高校3年生は、いよいよ大学受験の本番が近づいています。1月のセンター試験受験から2~3月の私大・国公立大受験まで、長丁場のたたかいになります。一部の諸君は秋に推薦入試に向かいます。
ここで肝心なのは「受験校の選択・決定」です。ヤマほどある大学の選択肢、多様化した学部・学科を前にして、「こだわりの第1志望校」を決めた諸君はそ の点で有利です。でも受験先の選定に悩む諸君も少なくありません。志望する複数の行き先と今現在の成績(特に模擬試験の到達度)を天秤にかけ、急に弱気に なって志望レベルを下げたり、生徒の希望に合致する有力な候補先に気づかなかったりと、受験生一人では最良の受験スケジュールをなかなか確定しきれないこ とも多いものです。

そこでクラス担任の役割は重要です。生徒の成績や性格やご家庭の事情なども一定知る立場にある担任は、成績と志望動向をもとに、寄り添って助言や励まし を行う重要な位置にいます。ただ変化の激しい大学の世界の動向についてどこまで各自が情報を持ち合わせているかとか、これまで高3の受験指導の経験がある かどうかといった点もあります。担任が独りよがりでない面談指導を行い、自分のクラス以外の生徒の状況も把握し合うために、「学年教員全員で、学年の生徒 ひとりへの具体的助言を考えていく検討会」も段階的に設けていければ良いのでは、と指摘されるようになりました。

今回の勉強会は、学習進学指導委員会の野々内主任より提起されました。外部の専門家をお招きして、具体的な運用例やノウハウを伺いました。
中高6年間の生徒たちの変化と、各段階での重点指導の課題から始まり、「面談や小さな声かけを通じて生徒のやる気を高め、自学自習につなげる」方向で様々な他校の先進例を知りました。
学年・学校全体で生徒の第一志望校選定に向き合う試み、模試結果の推移を踏まえた具体的助言、声かけや面談を効果的に行うための「可能性発見会」の視 点、担任だけでない学年全体や部活顧問なども含めた「セカンドオピニオン」の重要性、明確な目標を持たせ励ます「未来志向」の面談のあり方、
・・・・・・短時間でしたが、今後の指導へ向けて多くの示唆とヒントに富んだ、研修の機会となりました。

今週は先生方の塾訪問など出張も多いのですが、勉強会に参加できない先生はのちほど資料に目を通します。学園中高で6年間学んだ皆さんが、果敢に第一志 望を掲げてチャレンジし、納得できる受験校群を確定し、合格をかちとられるように、支援体制をさらに強化していきたいです。