第954回 在日外国人の選ぶ「日本のここがすごい」②

2014年9月18日

期末試験は第4日目になります。今日は昨日の続きを紹介させていただきます。TV番組『世界一受けたい授業』の7月特集から、日本全国で働く外国人の“日本のすごい所・素晴らしい所”約5千人の回答について、最上位のベスト10を紹介します。視聴中は“この先に入る内容は何だろう?”と予想しながら興味津々でした。

 

第10位「桜」。上野公園など名所のお花見には大勢の外国人が集まります。
第9位「花火」。色が刻々と変化する日本の花火は海外でも芸術品と賞賛されるそうです。
第8位「自動販売機」。屋外にも普通に設置される自販機の風景に破壊や盗難はないのかと驚く人もいるそうです。
第7位「電車が時刻通りに来る」。2~3分遅れただけでお詫びのアナウンスがあるのにびっくり。以前から有名な項目でしょう。
第6位「回転寿司」。アジア欧米にも輸出され、もう有名な独自の外食システムです。
第5位「親切で礼儀正しい」。この評価は今後もずっと維持していきたい日本人の美徳です。
第4位「新幹線」。開通50周年で乗客の死亡事故は未発生。到着後たった7分間で車内の徹底清掃を完了する速さも話題になるようです。
第3位「温泉」。日本各地に約3千箇所の温泉があるそうです。箱根温泉と黒川温泉が例示されていました。
第2位「富士山」。世界文化遺産に昨年登録され、外国人の登山客も急増しているそうです。
第1位「治安が良い」。2020年東京五輪の開催アピールでも要点の1つでした。大部分の街は昼も夜も独りで歩けるといった定評があるようです。

 

最上位の内容は以上の通りでした。肝心の第1位は“今でも本当にそう言えるだろうか”と疑問の声が少なくないかもしれません。関連して近所にいくつもある「野菜の無人販売所」の光景を思い出しました。「治安が良い」日本をちゃんと維持したいとの願いを共有した人が少なくなかったことでしょう。

日本の社会や文化が持っている優れた点や独自の魅力を、若い世代の人たちもしっかり認識してほしいものです。特に中高在校生の皆さんには、その特質を理解して説明、発信していける力を身につけてもらいたいと思います。

同時に、海外の諸国や異なる文化圏の社会や文化にもまっすぐ目を向けて、その個性や長所をつかめる感性や認識力が大切になります。極端な自国中心主義の見方に偏ってはなりません。このグローバル時代には、特に若い世代がお互いの文化について、対話や交流を通じて理解を広げ合っていくことが本当に大切なことです。