第960回 豪州の大都会・メルボルン市の魅力

2014年9月27日

現在ジャパンツアーで来園しているのは、海外姉妹校のノックス校の皆さんです。ノックス校は豪州のメルボルン市の郊外にあります。今日はこのメルボルンという大都会について述べたいと思います。

 
メルボルンは、オーストラリアの南東部に位置し、ビクトリア州の州都であり、人口は400万人を越えます。シドニーに次ぐ豪州第2の大都会です。シドニーが近代的な雰囲気の強いのに比べて、メルボルンは歴史的な建造物が多くて、英国風のシックな雰囲気が印象的です。世界で「最も暮らしやすい都市」や「移住したい都市」等のアンケートでよく最上位にあげられる人気のある都会です。

19世紀以後、牧畜やゴールドラッシュで栄えましたが、英国の黄金期であるヴィクトリア女王時代の建造物は、ロンドンを除く世界中の都市で最も多く残っているそうです。20世紀初めのオーストラリア連邦の成立後、のちにキャンベラ市に移転されるまでは同国の首都でした。二度の世界大戦の後にはそれぞれ多くの難民を受け入れて人口がさらに増加しました。

 

シドニーとメルボルンは、経済や文化など様々な側面でライバル関係にあります。まずメルボルンで1956年に南半球で初の夏季オリンピック大会が開催されました。そして2000年にはシドニーオリンピックが開催されました。学生スポーツなども含めて両都市の対抗戦もいろいろ行われ、市民の皆さんはスポーツなど諸分野でお互いに対抗意識を燃やすようです。

メルボルンは、著名なテニスの全豪オープンやF1グランプリの開催地としても誇りを持っています。市内にある王立展示館や博物館、植物園や動物園などはどこも著名な観光スポットです。路面電車が行き交う市街地の風景にも独特の情緒があります。

 

メルボルンの市民は、まず英国系が多数ですが、特にギリシアやイタリアなど南欧系の人びとも多いです。中国・インド・ヴェトナムなどアジア系の住民も急速に増加しました。祖国ごとにコミュニティーが市内各地に形成され、多種多様な食文化が共存しているそうです。食材も豊富で世界の食を気軽に味わえる街だそうです。

国外からの留学生の受け入れにも積極的であり、ノックス校も本当に開かれた学校です。校庭には多数の国旗が並んでおり、在校生や留学生が多数の国籍にまたがることを示しています。キャンパスの周辺には生徒や児童の写真を入れた旗が並んでいます。様々な民族にオープンなノックス校の基本理念がうかがえます。

 

現在は日本発のノンストップ便の空路はない(約12000km)のが少し残念です。数年前に表敬訪問に伺った時には、ノックス校と周辺のコミュニティーを訪れることができましたが、市の中心部はまだゆっくりと廻ることができていません。

この春に中期留学した現高3の藤原君から、彼も大好きなカフェのたくさんある市内の雰囲気が本当に素晴らしいと聞かされました。アフタヌーンティーをたしなむ習慣も残り、古き良き英国の香りも濃くある街です。

そこに世界中からの移民がもたらした多様性に富んだ文化が融け込んで、この街の魅力が形成されているのです。改めて訪問してゆっくりと街を散策するのを楽しみにしています。そして豪州セミナーに参加した学園生や卒業生とも、お互いの体験を語り合えるようになりたいです。