第968回 台風にまけずに学園祭は大成功!~本日で前期終了~

2014年10月7日

台風18号に直撃され、全国各地にまた大きな被害がもたらされました。神奈川県内でも驚くほど広い地域に避難勧告が出され、住民の方々は大変なご心労を重ねられたことでしょう。謹んでお見舞い申し上げます。

 

わが学園祭は、日曜日のメイン2日目に台風がらみの大雨にぶつかってしまいました。前日からテントをたたむなど、各参加団体では雨と風の対策を行いました。グラウンド予定の学園大バザーは小学校校舎に会場を変更し、ご案内チラシでも周知に努めました。

それでもひどい雨天の中、予想以上に多数の来場者に恵まれました。在校生の保護者ご家族の方々。受験生や小学生とその保護者ご家族の方々。そして各世代にまたがる卒業生の方々。

特にこの春の卒業生は50名以上と再会でき、新鮮なキャンパスライフの様子も聞けました。個別相談コーナーはさすがに人数が減りましたが、じっくりとお話の時間をとれたようです。何より驚いたのはバザー会場の大盛況とあふれる熱気でした。PTAの皆様のご尽力と素晴らしいパワーにはただただ頭が下がる思いです。

カフェテリアも、ご注文の行列が続いて満員のにぎわいでした。多数の人達とお話しできました。特に外来の方々には、ご入学への期待をより大きく持っていただける大切な場所です。全体として、台風到来の直前という厳しい一日に、あんなにも大勢の皆様にご来園いただけて、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

学園祭のつらいのは、校内のあちこちで同時に様々な発表やパフォーマンスがあり、直接に見学・体験・鑑賞出来る参加団体は本当にわずかなことです。みんなの視線が一致して集まる体育祭や合唱コンクールとは違います。各参加団体は、展示や装飾、仕掛けや設営などで様々な創意工夫をこらし、時間の制限に追われながら、役割を分担して助け合いました。

後夜祭では、間夜祭のアンコール公演、各クラスと各文化部のアピール動画の上映、ドキドキの入賞団体発表と続きました。松本総務委員長と近藤実行委員長から、この半年間準備してきた学園祭がこれで終わってしまう切ない思いと在校生皆への感謝の気持ちが涙ながらに語られ、仲間の実行委員スタッフの華やかな紹介で幕を閉じました。

 

一般部門 第1位 高2D  IT’s a HAMA World
一般部門 第2位 中3A Let it EXIT
一般部門 第3位 高2E 私はあなたを神隠す
食堂賞      中3E 植だこ(たこ焼き)
Tシャツ賞    高1D 清章冷麺所
クラブパネル賞  新軽音部
MUSIC SAVES THE EARTH
クラスパネル賞  高2A 白雪姫
審査員特別賞   高2E 私はあなたを神隠す

 

台風の上陸、通過を踏まえて、昨日は臨時休校とさせていただきました。

今日は、昨日出来なかった学園祭の後片付けを行い、続けて高校と中学一緒に終業式を行います。必要な撤去やとりこわしはあっても、仲間との想い出と友情はしっかり心に残るはずです。学園祭実行委員会、全校在校生の準備と運営に感謝しています。改めて皆さんを誇りに思います。

 

今日の終業式は、高校3年生も合流して全校で行います。校長の話に続く表彰では、卓球部、剣道部、水泳部の活躍を紹介し、体育の授業で毎年行われる「新体力テスト体力賞」の成績上位者、及び「漢字検定試験」の優秀者も表彰します。

明日と明後日には個別面談があります。前期の成績結果を受けて、進級や進学に関わるお話が必要な場合、成績と生活面の心配からお話すべき場合のために設けています。クラス担任の面談を基本に、学年面談や学校面談も組み込んでいます。保護者のみ、本人のみ、三者揃ってと担任の判断やご家庭の意向を受けて設定し、一人15~20分、時には1時間以上になることもあります。この機会を生かして今後の課題意識を明確にして、後期を迎えていただきたいと願っています。

 

全校の皆さんは、夏休み明けからずっと多忙な日々を過ごしてきたはずです。秋休みは一年で最も快適な時期であり、ご家族や友だちと遠出する機会があるかもしれません。存分にリフレッシュしてほしいものです。

同時に前期の教科プリントやテストなどを分類整理し、ここまでの勉学や目標の達成度を振り返る必要があります。重点的な復習や予習に取り組める期間でもあります。

特に高3諸君は受験勉強真一文字です。現在の気持ちのベクトル、第一志望へ向けた強い意志こそ肝要です。「実りの秋」を期して更なる健闘を祈っています。

 

最後に、本日の終業式における校長の話を紹介させて頂きます。

全校生徒の皆さん、おはようございます。
高3生の皆さん、おひさしぶりです。まず皆さん、学園祭の後片付け、どうもお疲れ様でした。
実行委員会の各パートも、クラスとクラブの各参加団体も、まだいろんな残務や作業が残っていると思いますが、この後もよろしくお願いいたします。

第64回「EARTH~学園旅行~」、素晴らしい学園祭を実現してくれた皆さんに心からのお礼を伝えます。
全体を代表して、実行委員長の近藤さんと総務委員長の松本さん、もう一度その場に立ってくれますか。皆さん、改めて二人に盛大な拍手をお願いします。

 

皆さんは、先輩達が取り組んだ成果を受け継ぎ、更なる創意工夫やクオリティーアップを図ってくれました。校舎のあちこちやパンフレットで来場者の立場にたった道案内やガイドが充実していること、校舎の隅々まで装飾が工夫され、ポスターも集めて掲示され、全体の雰囲気が洗練されていたことに感心しました。日曜日の雨と風に備えていろいろ大変でしたが、予想以上に数多くの来場者に恵まれました。

学園祭で一番つらいのは、校内の至る所で様々な発表やパフォーマンスが同時に行われることです。直接に見学・体験・鑑賞出来る参加団体は限られてしまいます。みんなの視線が一致して集まる、体育祭や合唱コンクールとは違うところです。

皆さんが、展示や装飾、仕掛けや設営でどんな創意工夫をこらしたか、本番の実演やお客さん対応でどう頑張っていたかなど、直接あまり見ることができず、申し訳ない気持ちになります。

また、後片付けの光景にはいつも感心します。自分達が思いをこめて取り組んだからこそ、片付けも率先してテキパキと協力して進められるのでしょう。
素晴らしいアーチも始め、保存しておきたいグッズばかりですが、皆で役割を分担し助け合った経験は忘れないようにしましょう。今後のクラスやクラブの取り組みや協力にしっかりとつながることを期待しています。

特に中1の皆さんは、学園祭の初デビューでした。準備に苦労したり、当日の達成感があったり、友達の輪が広がったはずです。今年の経験を生かして、来年は更に、新しいジャンルや独創的な企画に挑戦して欲しいです。

 

今年も受験生や小学生の保護者ご家族から、楽しくて和やかな学園の雰囲気や、みんなの笑顔と親切な応対にあこがれ、わが子にぜひ入学してこの仲間になってほしいですといったお声をたくさん寄せられました。

また卒業生からは、久しぶりに来園して後輩達の活気ある姿に安心し、カフェテリアも出来て魅力を増した母校の様子が嬉しいですとの声を寄せられました。
指摘としては、混雑や渋滞がすごいので、外来者優先の時間帯もどこかで設けていただけるとありがたい、とのお声を今年も受けました。素晴らしい展示発表のコーナーには、ぜひ生徒さんの説明をそこで直に聞ければ良いのですが、とのご意見も寄せられました。次年度へ向けて心に留めてもらえればと思います。

 

さて、来週火曜日からは、後期が始まります。後期は学校行事も少なくなり、日々の授業がたんたんと進んでいきます。

高2の皆さんと中3の皆さんは、この秋に学園独自の素晴らしい研修旅行が待っています。中2の皆さんは「学年の日」の宿泊行事、高1の皆さんは総合学習で校外フィールドワークなど、来月までにも重要な学年イベントが次々とやってきます。

一方、高3の皆さんはこれからが本当に正念場です。「実りの秋」という言葉を想起しましょう。大事なことは、自分にふさわしい将来の進路を意識し「こだわりの第一志望校」を掲げきる強い意志です。その旗を安易に下げずに目の前の学習に黙々と取り組み継続していくことです。そうすれば地道な努力が実を結び始め、届かないと思っていた目標が急に目に見えてくる手応えもきっとどこかで得られます。

高2から中1までの皆さんも基本的な課題は共通です。日々の授業を大事にして、小さな課題にも誠実に向き合うことです。そして「家庭学習の強化」や「部活と勉強の両立」がとても重要なことです。後期こそは自覚して取り組みましょう。

 

ここで1つ皆さんに連絡があります。

後期から、クラスエリアの2階から教員室にかけての場所に、大きくて美しい「キルトタペストリー」の作品を、2箇所に分けて常設で展示します。
これは学園の創立80周年を記念して、PTA・同窓会・後援会の方々が長い時間をかけて製作して下さったものです。

80周年記念誌の67ページでも紹介されていますが、一昨年から昨年にかけての1年間に21回もの「キルト教室」に集まって頂き、のべ262人の皆様が手作りで進めて下さったオリジナルな作品です。「湘南学園の過去から未来へ心をつなぐキルトタペストリー」と題して、1枚1枚を繋ぎ合わせて完成されました。

公開が遅くなってしまったことをお詫びしています。中2フロアの横と図書室下の廊下上方に設置するので、皆さんぜひ2つの作品に注目して下さい。

 

さて、今日はこのあと各クラスで、ブルーファイルや前期の通知票が届けられます。

その結果はとても気になると思います。しかし大事なことは、個々の点数とか学年順位のアップダウンを、あまり気にし過ぎないことです。

この4月からの自分の学校生活と勉強の姿勢はどうだったのかを、丁寧に振り返ることこそ一番大切なことです。頑張れたなと思う人は自分をほめて下さい。反省の多い人は出直しを決意しましょう。

休みになる今週中に、勉強面でも必ずすべきことがあります。
前期のテストやプリント類は、自分で分類して整理しておきましょう。
必要なペーパーは保存して、お気に入りのファイルでまとめておくことです。
定期試験の問題や単元テストは、優先順位を決めて、徹底復習に取り組みましょう。
学校から配られている問題集など、やり残したままの範囲に取り組むのもきわめて有効です。後期にグングン伸びていく確実な助走になります。

 

この休みには何か外出の計画など持っていますか。ゆっくり休んで楽しんで、リフレッシュしてほしいと思います。

休養や充電も必要であり、ひとりで考える時間も大切です。

これからの生活と勉学のあり方をじっくりと展望しましょう。

後期にはそれぞれが、充実した「実りの秋」を築いていきましょう。

・・・・・・それでは以上で私の話を終わります。どうもありがとうございました。

 

『校長通信』は、今年度も登校日はかかさず発信してきました。在校生と保護者の方々、受験生保護者や卒業生などから、幅広く励ましのお言葉を頂きまして大きな支えになっております。本当にありがとうございます。

来週火曜日の後期初日から再開いたします。何かご感想やご意見などありましたら、ぜひお寄せになっていただければ幸いです。

それでは皆様、初秋のすてきな日々を、お元気でお過ごし下さい。