第978回 男女共学校の良さについて~私学中高の6年間 ①

2014年10月24日

私立中学受験を考えられる保護者から、また受験指導をされている塾の先生方から、“男女共学校の良い点をどう考えますか”、“共学校のメリットとデメリットは何でしょうか”というご質問をよく受けます。

 

神奈川県内には、伝統ある私学が数多くありますが、知名度の高い男子校や女子校が少なくありません。一方、男女共学校の私学も多く、県内の公立学校は、最近増えてきた公立中高一貫型の学校も含めて共学が一般的です。
そこで、男の子なら「男子校か共学校か」、女の子なら「女子校か共学校か」という選択肢は、私学選びの大きなポイントになります。

受験に臨む小学生の皆さん個々の希望が大きな出発点になるとはいえ、お子様の性格や適性を判断されながら、保護者のご父母がこの選択肢で決心され、その上でご自分のお子様にあった私学を確定されようとご足労を重ねられているものと思います。

 

湘南学園中高で生徒達と関わってきた歩みを振り返ると、共学校の良さをいろいろなところに見い出せます。まだ幼さの残る中1から、大人への入り口に近づく高3まで、男子と女子が学校生活を共にし、それぞれの成長や変化に接しながら、HR内の日常会話や、学校行事や部活動や総合でのコミュニケーションを重ねていきます。女子と男子が協力し合えることは楽しいことであり、時にはワクワクしたりときめいたりする場面が含みながら続いていきます。

多感な思春期にそうした生活を送ることは社会一般のあり方からしても自然なことであり、その先の大学等のキャンパスライフの様々な場面や、男女の協力関係が広がる職場での生活、家庭を持って広げゆく地域での生活の場面まで、どこでも新たな人間関係をスムーズに広げていく上で、大いに役立つ経験ではないかと思われます。

 

卒業生と再会した時に、私学の共学校の良さを強く感じることが多いことにも気づきます。特に共学の中高生活を経てじんわり育つ、“男女間の友情の豊かさ”について着目しています。(明日へつづく)