第1246回 パリの決意~COP21開催まで

2016年1月19日

フランスのパリで、昨年末にとても重要な国際会議が開催されました。

地球温暖化防止という人類的な課題の解決を目指し、全世界の共通目標を掲げて様々な協力を進展させようとの目的で開かれた会議です。国連気候変動会議=「COP21」の名前は広く報道されました。

本校が重視するESD(持続可能教育)にも関わり、このニュースの意義についてこの通信でも述べたいと思います。

 
昨年末にパリは世界の注目を集め続けました。11月半ばにまず衝撃の事件が勃発したのです。

パリ市内の各地で起こされた連続テロ攻撃により、130名もの市民が犠牲となりました。この大惨事の国際的な影響は今後もはかりしれません。

その後に同国で予定されていたCOP21の開催が、当然ながら危ぶまれました。しかしオランド仏大統領は、すぐに予定通りの開催を宣言します。

世界各国が協力して人類の未来のために議論するこの会議を中止や延期にしたら、まさにテロリストの勝利を意味するではないかと喝破したのです。


COP21は11月30日に予定通り開幕され、初日には米中日など150を越える世界各国の首脳がパリに集結しました。

その後の交渉過程では様々な動きがありましたが、予定を一日越え12月12日、温暖化対策の新たな国際ルールとなる「パリ協定」を、196の国と地域が全会一致で採択したのです。(明日へつづく)