第459回 届いた願い!~金環日食をみんなで観察できました!

2012年5月21日

 けさ、太平洋側を中心に全国的に広い地域で、金環日食が観測されました。
このように広いエリアで見られるのは、西暦1080年以来932年ぶりの出来事ということで、まさに世紀の天文ショーへの期待が高まりました。

本校では、生徒諸君に安全に金環日食を観察してもらおうと、自由参加の観察会を設けました。特別に7時過ぎには登校できることにし、中高ホール前のドライエリアで観察会を行ったのです。日食メガネとガイドブックを用意し、理科の教員が指導しました。その後は通常授業とし、校時帯や登校時間の変更はしませんでした。通学範囲が広くて早めるのは難しく、複数の学年が1校時から特活を予定していて遅らせるのは無理と判断しました。
金環日食は肉眼での観察が大変危険なので掲示物を教室に用意し、登校途中での観察の危険性を強調し、安全面について学校でも指導を心がけました。安全に金環日食を楽しむ方法がweb上でも数多く公開され、日食メガネが様々な店で市販され、大人から子どもまで広い関心を集めて当日を迎えたのです。

天気予報の「くもり」から、早朝起きると何と「小雨」でした。・・・落胆の気持ちを抑え、好転を祈る思いで登校すると、すでに予想以上に多くの在校生が登校してくれていました。
小雨がぱらつく中で「ピークの7時34分」までの時間に願いを託しました。すると東方の雲の切れ間に太陽が少し見えるようになったのです!皆の期待が高まり、そして歓声が上がりました!ドライエリア前にはすでに高3から中1まで大勢の生徒達がびっしり集まっていました。

そして雲がかかる中でも、金環日食の全貌がついに見え始めたのです。持参した、または用意した日食メガネを手にのぞく諸君に感激の笑顔が広がりました。7時30分前頃には陽射しが回復して、金環日食としっかりと対面できました!ピカっとする時は日食メガネを廻し合い、雲の合間にわずかに見える時は外してリングを確認し、貴重なひとときが推移していきました。
その後「部分日食」になっても、多くの生徒諸君が残り、名残惜しいように観察を続けました。メガネの中をのぞくとまるで三日月のようです。同時にホールでは、全国の金環日食と人びとの観察の様子を報じるテレビ放送が中継されました。

この観察会の直前から本番へ、そして事後のまとめに至るまで、理科主任の横山先生が観察に当たっての基礎知識や注意事項を説明し、近未来のチャンスについても紹介いたしました。
みんなで世紀の感動を共有できた、素晴らしいひとときでした。友達と一緒に朝早く学校で金環日食を観察できたことは、さぞ貴重な想い出になったことでしょう。早朝からの登校にご協力を頂いたご家庭、保護者の方々にも御礼を申し上げます。