第474回 他の人に説明できるのが理解している証拠

2012年6月7日

 前期中間試験の第4日です。中学生は今日がいよいよ最終日になります。

 先週出された中1の学年通信に、最初の定期試験へ向けたアドバイスが記されていました。その中に「他の人に説明できるようになることを目指しましょう」「人に説明できれば、その内容をしっかり理解している証拠です」という一節があり、共感しました。
 我々教員も、日々の授業経験を積み重ねていくことで、その科目の内容をより深く理解でき、全体像をつかめるようになるものです。合わせて通信では、授業でやった事、先生が説明した事、教科書に書いてある事を自分なりのノートなどにまとめ直してみることが奨励されていました。

 たまたま先週、満員の図書室の狭い隅の方で集まって勉強している中1の男子諸君がいました。そのひとりが私に質問をしてくれました。「たとえば(+7)×(-8)=-56って、どうしてそうなると説明できるのですか。そもそも異符号を掛けるとマイナスになるってどう説明すればいいですか」・・・・・・改めて重要ないい質問だと思いました。困ってアドリブで、ある速さで進む方向が逆の場合、とか数直線を使ってぐちゃぐちゃ説明してみたら、“なるほど!”
と納得してくれました。
 学年や授業担当の先生方の方針が反映されて、この質問があったのでしょう。その他の教科でも「なぜか考えてみよう」「理由を説明してみよう」との問いかけが日頃から頻繁にあるのでしょう。「すぐに質問する前に、調べて考える習慣をつけていきましょう」の呼びかけも通信にありました。
 こうした自主的、能動的な学習習慣、学習姿勢が培われていくことを楽しみにしています。