第1314回 地域とのつながりで考える「防災防犯の集い」~高齢化社会のなかで

2016年11月25日

 先日、鵠沼地区六自治会の主催による第11回「防災防犯の集い」が湘南学園にて開催されました。湘南学園も六自治会の一つ、「五友会」の会員です。地域の一員として、会場を提供させていただくなど、防災防犯意識を高める取組みを共に進めています。
 
 当日は、六自治会各会長と川井湘南学園長からそれぞれご挨拶があり、「南三陸町のその後」(DVD)の鑑賞に入りました。作品は丁寧な被災地・被災者への取材を通じて、被災地で生き抜く、生き抜こうとしている人々の姿を描いており、被災地の現状と課題、人々の思いや苦悩そして葛藤に真摯に向き合ったドキュメンタリー作品といってよいでしょう。
 
 女優の小山明子さんは、「大震災以降 私が心がけている事」と題して、地域とのつながりの大事さについて話をされました。夫・大島渚氏を介護しているなかで体験した3・11や地域のゴミ出しの立ち番の経験などから、地域とのつながりの大切さ、その心強さの意味を強調されました。
 

 続いて藤沢市企画政策課の杉渕武氏より、「熊本地震に学ぶ」と題した講演がありました。杉渕氏は、ここ鵠沼という高齢化率が高い地域を大震災が襲った場合どうしたらよいのかという視点から、詳細な踏査を踏まえて熊本地震から学んだことを話されました。学園のみならず地域を視野に防災拠点としての役割を高齢化進行するなかでどう果たしていくのか、私たち一人ひとりに問われています。
 
 当日は、昨年東日本大震災の被災地を高2研修旅行に設定した湘南学園中高の生徒の皆さんも参加してくれました。東日本大震災、そして今回の熊本震災支援にいち早く募金活動として取組み、「カフェテリアランチ売り上げ100円募金」も含めて、「チーム湘南学園」として震災復興支援活動にも関わった生徒の皆さんに、小山明子さんと6自治会より寄付の贈呈が行われました。
 
 ところで私は朝、生徒の皆さんのお出迎えとご挨拶をするために門前に立っています。そこで湘南学園をはじめ公立小学校・中学校の生徒や教職員の皆さん、通勤に向かわれる近隣の皆様、散歩を楽しまれている高齢者の皆様などとご挨拶を交わすことになりますが、このことは鵠沼という地域に存立する学校法人湘南学園の一員として、小さなしかし大事な地域理解と地域貢献につながるのではないかと考えました。この取組みから湘南学園と地域の課題を考える機会を得てもいるのです。
 
 改めて地域の一員としての自覚を高め、湘南学園は創立84年にむけた教育活動を地域の皆様のご理解とご支援をいただきながら進めてまいります。