第1333回 湘南学園とリトアニアの「架け橋」を

2017年5月12日

~重枝大使来訪~

 先日、在リトアニア日本国大使館の重枝豊英特命全権大使と井上裕也二等書記官が、湘南学園中高を来訪されました。大使一行が湘南に来られた目的は2つありました。1つは、平塚市が「2020年東京オリンピック」のリトアニア選手のホームタウンに指定されたこともあり、平塚市長、藤沢副市長へのご挨拶にということでした。2つには、湘南学園中高のグローバルセミナーの1つであり、「湘南学園ESD」の取組みともなっている、「ポーランド(アウシュビッツ)リトアニア・ヒストリーツアー」3回目の実施を通じて、リトアニアとの間に小さくも大きな大きな意味をもつ「架け橋」をつくってきた湘南学園中高を訪問し懇談を、というものでした。
 
 懇談には、学園側から川井学園長、吉川企画主任、松井教諭と私が出席しました。重枝大使は大変気さくで穏やかな方に見受けられ、話はリトアニアが人口300万人という小さな国であることから始まり、その歴史、質素な生活ぶり、コーラスが好きという国民性、特産品のハチミツなど多岐に及びました。そのなかで、大使より湘南学園中高がなぜリトアニアという国に研修旅行を企画実施してきたのかについて、質問がなされました。担当の吉川企画主任から、リトアニアはナチス支配下にあった当時、迫害されていたユダヤ人を救った、いわゆる「命のビザ」で有名な外交官の杉原千畝氏が、戦後ここ鵠沼に住まわれていたこと、またご子息が湘南学園の出身者であったことなど分かり、早稲田大学の千畝プロジェクトの学生の皆さんのご協力をいただき、この企画を充実させてきた経緯を報告しました。
 
 併せて現在「ポーランド(アウシュビッツ)リトアニア・ヒストリーツアー2017」の募集を行っており、是非第4回目を実現させたい旨の発言がなされるなど、終始和やかな雰囲気のなか、湘南学園とリトアニアとの「架け橋」を今後も一層強めていくことを確認する場ともなりました。
 
 なお、研修旅行を通じて築いた友好関係を、国際交流のステージにのせて、6月には「リトアニア健康科学大学附属ギムナジウム」の皆さんのジャパンツアーが予定されており、湘南学園でのホームスティも準備されています。
 
(*画像は、左から3人目が重枝大使、4人目が井上二等書記官)