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第8回 「子ども食堂」増加のニュースに注目して

2018年4月28日

 「子ども食堂」が増えているという報道が注目されています。
 子どもが一人でも入ることができ、無料か安価で食事ができる地域の食堂です。民間の支援団体による今年1~3月の調査で、全国に2300か所近くあることがわかりました。東京都と神奈川県だけで500か所以上も確認されました。
 

 子ども食堂は、大震災の翌年頃から本格的にスタートされ、貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供する場として広く認知されるようになりました。
 NPO法人、民間団体、自治体、個人などが運営し、数多くの人たちがボランティアとして参加され、地域の公共施設や一般の民家が食堂としてあてがわれました。平日の夕食や休日の昼食に恵まれ、その後子どもだけでなく、お年寄りや障がい者もふくむ地域交流の場になり、地域全体で子どもを見守る場ともなっていきました。

 そこで、食材を提供する企業も増加し、自治体が支援して補助金を出す動きも広がって、子ども食堂は急速に増加したとのことです。
 もちろん運営に苦労され、補助金や寄付金を懸命に集める所も少なくないそうです。食の安全への配慮も重要で、食中毒やアレルギー対策の講習会なども実施されるようになりました。全国的な「こども食堂ネットワーク」も形成され、横の連携や情報交換が進んでいます。“食べたい人”と“手伝いたい人”と“作りたい人”を結びつけています。

 いま日本では、満足にごはんが食べられない世帯が10数%もいると指摘されています。経済的な理由で満足に食材を購入できない家庭があり、朝ごはんぬきが普通になったり、晩ごはんをいつもひとりで食べる子ども達がいます。栄養満点の温かい食事を近所の人たちが作ってくれ、おおぜいの人と共に食べられる「子ども食堂」は多くの人の居場所になり、生活に貢献しています。
 

 湘南学園には素晴らしい独自の食堂=カフェテリアがあります。私たちはとても恵まれた環境にあります。幼小中高の学園生や教職員に、手間ひまかけた愛情いっぱいのランチやお弁当を提供して下さっています。
 「保護者が作る安心・安全の学食」のもとで「食育」の旗が掲げられ、地域との連携も模索されています。みんな一緒にワイワイ食べる「共食」の場でもあります。改めて学園カフェテリアと湘南食育ラボ様に感謝の思いを深めています。