A Random Image

学園長からのご挨拶

未来への希望を育む総合学園

湘南学園学園長  山田 明彦

学園長 山田明彦

湘南・鵠沼の地に85年の歴史を刻む
 湘南学園は、藤沢・鵠沼の閑静な地域に、「個性と自由を尊重する教育」を望む保護者と教職員の協力によって、1933年(昭和8年)11月に創立されました。

 日本の進路が軍国主義やファシズムに傾斜し、二度目の世界大戦に向かった時代に、「自分たちの学校を創って、本物の教育を追求しよう」との願いから誕生した“手づくりの学園”でした。

 創立時はごく小規模でしたが、その後、幼稚園・小学校・中学校高等学校からなる男女共学の総合学園として発展します。一貫して教職員と保護者の共同で運営され、時代の課題に応える教育を追求してきました。幾多の困難をのりこえ、この秋に創立85周年を迎える、伝統ある私立の学園です。

 
建学の精神と「PT共同経営」
 建学の精神は、「個性豊かにして身体健全 気品高く 社会の進歩に貢献できる 明朗有為な実力のある人間の育成」と表現されます。

 縁あって学園に集った子どもたちが皆、健康で明るく伸び伸びと育つこと。豊かな感性と個性を磨きながら主体的な学習を深めること。将来気品高く良識ある市民として社会で思う存分活躍すること。知・徳・体の調和的な発達をめざす全人教育が、本学園のゆるがぬ教育理念であるといえます。

 五年前の創立80周年では、「チーム湘南学園」の総力を集めた諸行事が大成功を収め、「食育」の旗をかかげて学園生の健康と成長に寄与する「カフェテリア」が開業されました。独自のNPO法人が発足されご尽力頂いてきました。学園生や広範な関係者の食と語らいの光景には感謝の思いがこみあげます。「PとTの共同経営」はここでも具現化されているのです。「80周年記念館」では卒業生の方々が旧交を温め、PTA・同窓会・後援会など全学的な連携が進められています。

 
時代と世相のなかで~希望を育む私学
 現代の日本と国際社会は、グローバル時代に伴う激しい競争と様々な歪みに直面しています。先行きの見えない情勢が続き、孤独感や不信感、対人関係の困難が広がっています。次世代の若者や子どもの抱える不安や閉塞感に対して、年齢を重ねた私たちは「気づき」を重ね、声かけ・寄り添い・励ましに努める責務があると考えるものです。

 また東日本大震災及び福島原発事故を受け、「本当の幸福」が問われたことを熟考する必要があると思われます。生命や環境をもっと大切にする「持続可能な温もりのある社会」への問題意識が広まったはずであり、より良い社会の実現へ向けた広範な協力が期待されます。

 湘南学園は、地球規模で展開される「ESD」の教育理念を手がかりに、教育活動の全般を見直し、時代の課題に応える教育の充実を模索しています。

 今後日本は、総人口の減少と少子高齢社会の進行のなか、地域の再生や新たな社会的連携の活性化、各分野で活躍する若い世代の輩出が切実に求められています。湘南学園はそうした課題にまっすぐ向き合う私学の1つです。「希望を育む総合学園」として幼小中高一貫教育の可能性を追求します。

 日本の子ども達の「自己肯定感」が弱いことがよく指摘されます。ポジティブな生き方を選べば、人生や仕事の可能性はとても広いことを自覚してほしいです。本学では子ども達に希望を語り続け、さまざまな課題を提起して取り組みを求めます。未来への志を持つ「個人の育成」を大事にします。

 世の中はとても懐が深いこと。様々な仕事、人生や貴重なつながりがあること。尊敬できる生き方にたくさん出会えること。すべての学園生が自分の個性や持ち味を生かし、積極的で充実した人生を築いてほしいと願うものです。

 
歴史に学び、より信頼される私学をめざす
 湘南学園は、校舎の屋上からは湘南の海と江ノ島や富士山が望め、複数の最寄り駅から徒歩で近く、信号のない閑静な住宅街を通学できる最高のロケーションに恵まれています。地域の景観に融けこんだ各校舎にはそれぞれの魅力があります。

 その中で独自の私学の「共同体」が形成され、80年以上も存続してきました。その歴史を通して、克服すべき弱点や改善すべき体質も自覚されてきています。創立90周年、100周年を期して歴史の教訓から学び、課題を考察して共有する、解決をはかる努力もかかせません。

 建学の精神に改めて立脚し、より信頼される独自の教育と運営を目指していきます。どうか幅広い皆様方のご教示とご協力をお願い申し上げます。