2022夏 湘南学園全学教育研修会開催
残暑お見舞い申し上げます。夏の猛暑も去り、少し過ごしやすくなってきました。湘南学園も夏休みを終え、子どもたちの声が戻ってきました。
さて、8月29日(月)に3年ぶりに対面で開催された全学教研についてお知らせします。この会は、今年で11回目を迎えます。幼稚園・小学校・中学校高等学校の教職員、さらに今年は事務局、理事にも参加していただき、湘南学園の繋がりある教育を確認し、その幹になる考え方や力を明確にし、湘南学園のさらなる成長を目指して行っています。
午前中は、幼稚園の白井智子さんから、3歳からはじまるシチズンシップ教育「3年間の育ちとつながり」、小学校の久枝和尭さんから、行事づくりの真髄は、話し合いと葛藤のホームルームづくり「やってみたいからなる学び」、中高の清水直哉さんから、思春期から青年期への怒涛の5年間の歩み「協働の力で、学校そして社会を変えていこう!」の3つの実践発表がありました。3つの発表の共通点は、「自分で考える」「みんなと話し合う」「やってみる」「試行錯誤しながらやり直す」「多くの人と出会い、関わる」「自分を変える、他人を変える、社会を変える」などが見られ、「変容」が期せずして一致し、改めて繋がりを実感することができました。これは、日常的に行われている教育活動がもたらした宝とも言えます。しっかり受け止め、さらに確実なものとするために、それぞれの発達段階に応じた取り組みを充実させ、繋がりを意識した教育へと深化させていかなければなりません。
この教研に共同研究者として長年にわたってご助言いただいている都留文科大学の佐藤隆教授からは、「発達段階の違う子どもたちの何がつながったのか?それは、「主体性」「協働性」の繋がりであり、その両面が培われている。自己決定が作り出す教育実践とも言える。さらに、教科と総合・教科外活動との往還が見られるような取り組みを期待したい」という価値づけと課題提示をいただきました。
湘南学園は総合学園であり、建学の精神のもとに一貫教育が行われる私学として発展してきました。そして、建学の精神にある「有為」な人の育成は、未来をつくる教育を表す大事な言葉です。これまでの湘南学園教育を振り返り、整理する時に、役立つ視点が持続可能な未来をつくる教育でもあるESDです。湘南学園教育の共通言語としてESDを持つことは、これまでを振り返り、これからを展望するために有意義なことだと考えています。つながり、そして変容していく学びを実現し、他には類を見ないユニークな総合学園として更なる発展を目指していきたいと思います。
※午後開催した講演については、次号でお伝えします。