第9回 先輩を見ながら育ち、後輩をリードして育つ①総合学園・幼稚園の保育から
2018年5月8日
学園幼稚園では、4月になると年長児になった一人ひとりに、園長先生から「リーダー切符」が渡されます。園児達は、幼稚園で重ねてきた活動や経験を通して、“さくらさん(年長児)はすごいんだ!”というあこがれを持つようになります。
「リーダー切符」をもらう場面は待ちに待った誇らしい場面であり、様々なあそびにますます積極的に関わっていくのです。
幼稚園の先生方は、子どもの自発性や主体性を育てることを徹底して大事にします。いろいろな行事の際にも園児達の発想や意見を生かすように配慮しています。現在も子どもの「心が動く」働きかけを探って、あぞびや生活、活動や行事へのあり方を1つひとつ話し合っているのです。
年長児のクラスでは、「リーダー」についての話し合いを重ねています。「皆で楽しい生活を送るとはどういうことだろう」といった問いかけを通じて、“自分達が主人公なんだ”という園児の自覚を育んでいるのです。
スクールバスで通園し始めた年少さんの園児を、年中・年長さんのお兄さんお姉さんがバスを降りてから部屋まで送る光景があります。幼稚園のいろいろな所でそうした出会いがあり、手伝ってもらい、支えてもらいます。
こうして園児は先輩たちの様子にもあこがれて、自分もはりきってリーダー役を務めるようになっていきます。「先輩を見ながら育ち、後輩をリードして育つ」、異年齢集団の中で子どもは大きく成長していきます。
湘南学園は総合学園としてこの課題を大切に考え、全学的に追求しています。
幼稚園教育は、その大きな流れにとって最初の重要な土台になっています。