第13回 先輩を見ながら育ち、後輩をリードして育つ③中高体育祭~縦割りクラス連合
湘南学園中高の体育祭は、高3以外の5学年が、高2をリーダーに「縦割りクラス大連合」を結成して競い合うスタイルで行われます。赤・黄・青・緑・黒と5色に分かれ、当日はお揃いのTシャツを着こんで臨みます。
全ての種目も自分達で工夫して創り上げ、行事の運営と管理の様々な実務、採点・集計など全てを体育祭実行委員会の各セクションが行い、これを総務委員会がサポートします。「自分たちで仕切る」体育祭をつくりあげるのです。
各色チームは、グラウンド全面で展開するアトラクション、競技応援の方法、色を生かした大パネルの製作など、連休中とその後の約1週間で準備していきます。男女2名ずつのリーダーを中心に、高2各クラスのメンバーは下級生の指導と掌握を分担して進めて、全体の団結をはかります。
入学以来4年間の体験を振り返り、高校2年の「最後の体育祭」では、約200名の大集団をまとめて目標へ向かうリーダーシップを経験するのです。
中1新入生にとっては、様々な先輩達との出会いの場面になります。その後に部活動にも正式に参加して、自分の選んだクラブで先輩達・後輩達とともに練習と友情を積み上げ、スキルと心身を鍛えていくのです。
学園中高の学校行事は、生徒達が主役になって企画し、運営し、振り返る体験を重視しています。
新年度最初のイベントは、新入生歓迎会です。生徒会の新しいメンバーとなる中学1年生を自分達で迎え入れ、“中学校生活は楽しそう”“先輩達は優しくて頼れそう”と安心や期待を持ってもらえるように、実行委員会は工夫やアイデアをこらして準備、運営をします。アリーナ会場への誘導、新入生1人ひとりに目を向けた装飾の制作、クラスの円陣で展開するワクワクの集団ゲームなど、先輩達の温かいリードや、新入生達に笑顔の広がる様子に感動します。
新入生歓迎会や体育祭でリーダーシップを発揮した高校2年生は、その後夏と秋に「幼稚園訪問実習」を体験します。
家庭科の授業の一環で、学園幼稚園の先生方の全面的なご協力を頂いて長く続けてきた大切な体験学習です。なつかしい母校に久しぶりに訪れる生徒も少なくありません。「お姉さん&お兄さん」として可愛い園児達と思いきり遊び、声を掛け合う体験はとても貴重なものです。
後輩の学園生たちと様々な場面で関わり、豊かな人間性を培っていく教育を、湘南学園は大事にしています。「異年齢集団」の持つ教育力を、幼稚園から高等学校までの広い場面で生かしています。ご注目頂ければありがたいです。