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第27回 江の島の魅力~湘南学園とのつながり②

2018年7月7日

 前回のつづきです。江の島は、湘南学園からとても近い位置にあり、本学の教育活動もこの島との接点をいろいろと広げてきました。今回は「江の島の魅力」をたどりながら、学園小学校と中学校の取り組みについて紹介いたします。
 

 「江ノ島弁天橋」を渡ると、神社への表参道の両側には風情あるお店がずらりと並んでいます。ヨットハーバーや県立かながわ女性センターの方にも磯の味を誘うお店が続きます。週末はいつも観光客でいっぱいです。

 「さざえの壺焼き」や「しらす丼」は江の島の代表的な名物ですが、魚介類や饅頭など菓子類、陶器やガラスのアクセサリーなど土産店も多彩です。便利な「エスカー」に乗るのもお勧めですが、頂上への迂回ルートにあるお花畑や鎌倉方面を臨める展望台もおしゃれです。
 サムエル・コッキング苑は、まず植物園で季節折々の多彩な花や植物が楽しめます。展望灯台の展望室からは360度パノラマの広大な絶景が楽しめます。冬のイルミネーションも大人気になりました。

 その先に行くと道のアップダウンが続き、貝細工や羊羹のお店があり、眺望の素晴らしさがとても魅力の食堂が続いています。奥津宮の周辺やカップルが鐘を鳴らす「恋人の丘」方面は、樹木や緑がいっぱいです。
 最後に急な下りを経て稚児ヶ淵に出ます。伊豆半島や富士山が一望でき、磯釣りスポットでもあります。端から弁天橋行きの「渡し船」も出ます。短時間ながらワクワクです。ここは地形的には「隆起海食台」で、波しぶきが激しく「立ち入り禁止」になることもあります。「岩屋」の洞窟の中は神秘的な雰囲気が満ち、不思議な物がいろいろあります。

 島の奥の方から島の入り口への近道=抜け道があります。途中から見える西浜~茅ヶ崎方面の風景も見惚れます。逆にヨットハーバー方面から島の中腹へ入ると多くの民家があります。脇に沿って続く小さな道を登りながら振り返ると、東浜~腰越方面の素朴で美しい景観に出会えます。

 江の島には「ネコが多い」ことも有名です。子ども達が小さいころ家族で江の島めぐりをすることがありました。のんびり散歩しながら馴染みのネコ達と再会したことなど想い出されます。
 

 湘南学園の屋上からはくっきりと江の島が見えます。地域一帯の航空写真を撮ると、江の島と学園はそろって露出して目立つのです。江の島は学園教育にとっても大切な場所であり、様々な機会に学園生の皆さんが訪問しています。

 小学校では、まず1年生が遠足で江の島を散策したり、新江ノ島水族館で海の生き物をじっくり観察したりします。近所の蓮池探検などもあり、植物や虫など生き物に触れる取り組みがいろいろ展開されます。
 3年生では「海」をテーマに総合学習が展開されます。「海の学校」は江の島を舞台にした1泊2日の行事です。島探検や磯観察、ビーチコーミング、時にはカヌー探検などで海の魅力をたっぷり体感します。また海の仕事を調べて漁港やしらす工場なども見学します。
 4年生は「水」のテーマ学習で、この地域を流れる、江の島に近い川の源流や河口見学に行って水質を調べます。

 6年生は、湘南の海を守る取り組みを始め、地域の様々な分野で活躍される人びとから学びます。江の島近辺でサーフィングをする人たちにお会いしたり、ビーチクリーンの企画があると、5年生や6年生などボランティアで参加する児童の皆さんがいます。

 そして全校イベントの「交歓会」は、江の島を目の前にした片瀬西浜海岸が舞台になります。新入生を全校児童で歓迎し、「たてわり班」で砂の造形作品を創り上げる、素晴らしい伝統行事です。
 

 中学校では、1年生や2年生を中心に総合学習で、江の島をステージとした活動をほぼ毎年実施します。新入生の遠足で島内の散策と周辺のウォーキングは定番の1つです。

 実は江の島と周辺の東浜~西浜の一帯の地域には、学園の在校生や卒業生の方々がおおぜいお住まいです。島内にも学園のことをよくご存じの方々が少なくありません。そのご縁からもお願いして、漁業体験、お店体験、ビーチクリーニング、サーフ体験などいろいろと実施されてきました。湘南・江の島の周辺の人たちの様々なお仕事やつながり、地域に寄せる思いなどについて学びました。

 中高パートが広げてきたグローバル・セミナーズに関わって、海外からお迎えした同世代の若者や教員をお連れして交流する上でも、江の島は最高のスポットです。展望台や食堂からの絶景には必ず大きな歓声があがります。大型ヨットのセーリング体験も交えて、江の島の魅力を満喫してもらった年もありました。さらに江ノ電に乗り、鎌倉の大仏や名高いお寺に気軽にお連れできることは、ロケーションに恵まれる学園自慢のコースとなります。

 そしてクラブ活動では、野外活動部が江の島周辺で釣りなどを楽しんでおり、今年度から設立されたライフセービング愛好会が片瀬西浜海岸などで活動を行っています。
 

 このように、江の島と湘南学園は深い関係にあります。
 再来年となった東京五輪の開催を機に、日本各地や海外から来られる観光客の方々もますます増加していくことでしょう。様々な機会を通じて、学園教育の一層の充実に生かしていきたいと考えます。