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第127回 「松ぼっくり基金」の開設について

2019年10月19日

 今回は、湘南学園が新たに発足させた「松ぼっくり基金」について、この通信においても概要を説明させていただきます。
 
 湘南学園は、昨年に創立85周年の節目を経て、令和の新時代を迎えました。 1933年、風光明媚な湘南・鵠沼の地に数名の子どもが通う幼稚園・小学校として産声をあげた湘南学園は、現在では幼・小・中高合わせて2千名近い学園生が通学する私立の総合学園として歴史を刻んでおります。
 建学の精神である「個性豊かにして、身体健全、気品高く、社会の進歩に貢献できる、明朗有為な実力のある人間の育成」という教育の志を、改めて現代社会の中で深め直しています。
 教職員と保護者の共同を大切に、激動する未来を生きる次世代の成長に寄与する学園教育のさらなる充実と発展をはかっていく所存です。
 開学の当初から鮮明な、「個性尊重の自由教育、子どもたちの成長第一の手づくり教育」という“学園DNA”を、これからも大事にしてまいります。
 
 今世紀に入り、中高校舎等の新築、小学校の全面改築、80周年記念館の完成とカフェテリアの開業など、大きな事業を実行してまいりました。
 一方で少子化の進行や公立学校の巻き返しのなか、私立学校間の募集競争が激化しています。多数の私学が募集と経営の困難に直面し、教育の質と独自性が問われています。本学も教育環境の整備という課題では、不十分な現状もございます。「グローバル教育」や「IT機器活用教育」、校舎の設備関連などで必要諸経費が急速に増大する一方、なかなか賄いきれない現状があります。

 私立学校としての財源は、そもそも「校納金」及び「助成金」そして「寄付金」が主な柱となります。家計負担上の限界が考慮され、国と地方行政の財政の現状を考慮すると、広範なご支援のお志を受けさせていただく強固な「受け皿」を整備・新設し、改めて関係者の皆様にご協力をお願いする必要があると判断いたしました。
 創立90周年、100周年、更にその先の将来を見すえて、湘南学園の教育の充実と経営の安定を推進し、独自の私学としての教育の使命をはたしていくため、従来の経緯をふまえて「湘南学園松ぼっくり基金」を創設した次第です。
 学園の立地を象徴して校章にデザインされ、小学校文集のタイトルとしても踏襲されてきた「松ぼっくり」を学園史のシンボルとして基金名に入れました。
 
 募金の対象者を広く想定し、具体的なご援助の希望内容も伺えればと「使途指定受付」の項目も設けるとともに、「書面手続きでのご寄付」と合わせて、「ウェブを利用してのご寄付」もして戴けるように準備いたしました。
 16日より受付を開始させていただいております。学園生のご家庭や卒業生の方々にはご案内一式の封書をお届けしましたが、「学校法人湘南学園」のホームページからも広く応募していただけるようにしてございます。該当ページのご案内をご参照下さい。「寄付金控除」のご案内等も合わせて詳細をご覧おきいただければありがたいです。

 学園教育と学園生のために豊かに運用される強固な基金を設けていきたいと存じます。皆様のご理解とご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。