第211回 新入生を迎える中高生の取り組み
寒暖の差が少しつらいこの頃ですが、すっかり春らしい陽気になりました。
今日は、新しい中学1年生を迎えた「新入生歓迎会」と「中1オリエンテーション」を中心にご紹介したいと思います。いずれも中高生が主体となり、新入生のため工夫いっぱいにお迎えをするイベントです。
8日中学入学式の翌日の午後、生徒会主催で恒例の新入生歓迎会が行われました。
始業式を終えたばかりの実行委員諸君は、アリーナに集合して最後の打ち合わせをしました。中1の各クラスへ出向いてアリーナへ誘導し、各クラブ有志生徒達も通路で片側で距離をとって出迎えます。素敵な装飾が施された広いアリーナに各クラスが分散して開会され、司会のリードで楽しいゲームが展開されて笑顔が広がりました。
総務委員長や実行委員長の挨拶があり、クラブや委員会を紹介するオリジナル動画も放映されました。春休み返上で準備してくれた実行委員達は、終了後各クラスへ誘導するまで心いっぱいに語りかけもてなしてくれました。
新入生たちが不安をぬぐって期待を広げ、生徒会の一員としての参加意欲を高めてほしいと願った委員の諸君は、これからの学校生活で自分自身の課題も自覚し直す機会となったことでしょう。
13日の午前中には、生徒主体の中1オリエンテーションが行われました。
1校時は「湘南学園の中学生活!」と題して、高2と高1の諸君が2~3名ずつのチームをつくり各教室を巡回してガイダンスをしてくれました。生徒会の組織と行事、中学の学習、部活動や委員会活動とその両立、プロジェクト活動など多岐にわたる内容です。
率直な質問をぶつける新入生に対して失敗談もまじえてアドバイスをしてくれる先輩達。中1のクラス通信では、先輩の話に真剣そのもので集中する姿や、優しくて説得力あふれる先輩に尊敬の念を深めていた様子などが紹介されていました。
2校時は「クラスの仲を深めよう!」のテーマで班ごとに分かれ、各班に中学生もふくむ先輩がついて、打ち解け合うため「アイスブレイク」の時間がまず設けられました。自分のことや中学生活への思いなど自由に話せる雰囲気が広がりました。3校時は「どんなクラスを創る?」のテーマで、一人ひとりが自分の願いや意見を記した付箋を大きな紙に貼り出し、班ごとの発表を共有し合いました。全体の進行ではアクリル板の使用など感染予防対策も大事にされていました。
新入生がHRクラスを拠点に安心して学校生活を送る上で、またクラスメイトと意見を交流して一緒に取り組んでいける関係づくりの第一歩となったことでしょう。
同じ学校で同じ時期をくぐってきた上級生の経験や助言は説得力にあふれ、活気ある姿にきっとあこがれや期待をいだいたはずです。先輩達にとっても新入生達との出会いを通してこれまでの自分を振り返り、今後の課題や成長について思いを深める機会になったことでしょう。
このように学園生は、自分達の学校だからと生徒主体の場面を大事にして後輩達をちゃんとリードする自覚や意欲が素晴らしく、その思いは受け継がれていきます。
中高生の取り組みを見ると、そこには小学校や幼稚園時代の学園生活で培われた経験や達成感が反映されているなと確認されることがあります。こうした伝統を大事にしてまた新たなチャレンジをサポートしていきたいものです。