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第232回 幼稚園&小学校・運動会のドラマ

2021年11月3日

 先月実施された学園小学校の「たいいく表現まつり」および学園幼稚園の「らんらんにこにこらんど」について、この通信でもご紹介します。幸いにも両日ともさわやかな秋晴れ、絶好の運動会日和に恵まれて実施することができました。
 
 コロナ禍が長期化し、一時は開催困難な情勢に至りましたが、その後新たな感染者数が急減して希望が広がりました。先生方は綿密な検討を重ね、学園生にも問いかけて意見や意欲を引き出し、感染予防対策で削る部分や調整する部分も確認して具体化がなされました。
 そして今年度も全体の規模を縮小し、保護者の入場も制限して実施する旨ご連絡するとともに、湘南学園情報センターの方で小学校も幼稚園もライブの動画配信を周到に準備していただき、ご来園できないご家族の方々にもご覧になっていただけるようにいたしました。学園生の児童・園児たちも、制約のある分練習や準備に工夫をこらし、声を掛け合い励まし合って一生懸命取り組みました。
 
 幼稚園は「らんらんにこにこらんど」。このネーミングにも大きな願いが託されています。「らんらん楽しく体を動かし、にこにこ笑顔がいっぱい広がる楽しい運動会」を通して、「子どもたちが思いや考えを出し合い、切磋琢磨しながら“協働する経験”を通して友だちとともに育ち合う関係性の構築」(以上、幼稚園だよりから引用)が大事にされています。
 開会から閉会までプログラムの全場面で年長さんがリードしていきます。準備体操・種目紹介・スタート合図、用具の準備片付けなど係の仕事をカバーし合って担当するのです。“自分たちの運動会を自分たちでつくる”という意気込みが伝わります。

 初参加の年少さんの健気に頑張る可愛い姿、年中さんの頼もしい成長ぶりを示す姿、年長さんの力強いチームワーク。最終種目の『クラス対抗リレー』は近年稀にみる抜きつ抜かれつの大接戦で私も涙なくして観戦できませんでした。
 子どもたちの状況に瞬時に寄り添い、個別フォローや集団への声かけを続ける先生方の様子にもずっと学ぶ思いで接していました。24日まで順延され実現できた大事な大事な一日です。小グラウンドいっぱいに広がる笑顔や歓声につつまれ、大きな感動を共有させてもらいました。
 
 小学校は「たいいく表現まつり」。ここにも深い願いがこめられています。約30年前から民舞が始められ、競技中心の「たいいくまつり」と民舞中心の「表現発表会」が別々に実施された時期も経て、全体が統合されて現在の独自イベントになりました(以上、小学校だよりから引用)。
 各学年の民舞は圧巻です。「湘南エイサー」「湘南花笠おどり」「湘南はねこ」「湘南七頭舞」「湘南御神楽」「湘南ソーラン」。1年生から6年生まで上級生の素敵な姿に憧れながら毎年チャレンジして成長していく学園生。先生方も懸命にサポートして励まします。短時間の練習でどうしてこんなに見事な民舞が披露できるのか不思議です。9日の本番も各学年の心のこもった演舞姿に圧倒されました。

 学年運動種目のネーミングも工夫がこらされ、練習は日に日に盛り上がりました。そして当日、赤組・青組・黄組の6学年縦割り連合のスクラムが存分に発揮されました。交歓会も経た「たてわり活動」の積み上げを受け、6年生のリーダーシップで大応援が展開され、「みんなで協力し笑顔で全力を出してがんばる」運動会が築かれるのです。
 
 保護者の方々から「この日を迎えられて本当に良かったです」「子どもたちのがんばる姿に感動いっぱいです」「先生方に心からのお礼をお伝えします」などと今回も嬉しいお言葉をいただきました。学園生の頑張る姿を全部グラウンドいっぱいに一望できるのが運動会です。何としても欠かすことのできない大事なイベントであると改めて強く感じられました。

 この先には中高の「新体育祭」という大舞台も待ち受けています。学園生はこうして湘南学園のキャンパスの中で、かけがえのない体験を積み重ねていくことができるのです。