第242回 中高部活動の楽しみとやりがい
神奈川県は私立中学入試期間に入りました。学園中高も本日はB日程入試です。受験生の皆さんがこれまで勉強で頑張ってこられた成果をしっかり発揮できるように心から祈っております。
新たに中高6年間の学校生活を迎える子ども達にとって、各自が自由に選べるクラブ活動は、入学後の大きな楽しみの1つであると思われます。今回は学園中高の部活動について紹介します。
中高のクラブには現在、運動部と文化部を合わせて合計28の部と愛好会があります。現在の校舎の建築や整備に合わせて部室の確保や独自のコーチ制度の導入に努め、生徒達の熱意をサポートしてきました。中高生は部活動を通してその分野や競技の世界で実力やスキルを高め、仲間と共に目標に向かって努力し、納得いくまで作品づくりに取り組むなど、豊かな経験を重ねて成長していきます。
私自身も中高教員時代からクラブ活動に関わってきました。最初は卓球部、途中から将棋部の顧問やサポーターを務めてきました。長期にわたる歴代の部員諸君との関わりはとても楽しく教員人生を充実させてくれました。
運動部でも文化部でも共に切磋琢磨した部員同士の交流はかけがえのない経験であり、卒業後もその絆は深くて生涯にわたるような人生の友人同志になることも少なくないようです。もちろん部活動だけでなく生徒会活動やクラス活動で夢中になって取り組んだ諸君も多いです。学外の習い事やレッスンにそれぞれ青春をかけて取り組み続けた人達にとっても、その経験は生涯を支えるような宝物になります。
学園中高では部活動を「湘南学園ESD」における自治の力を育てる教育活動と位置づけ、部員自身が主人公となり顧問やコーチと協力して集団の中で「各自が輝けるクラブづくり」に取り組むことを大切にしています。
コロナ禍が長期化する中で、重要な大会の中止や通常練習の制約をよぎなくされたり、毎年楽しみにしていたクラブ合宿が中断したりといった苦労が続いてきました。それでも「どうやって練習しようカバーしようか」と部員達は主体的に話し合って実行してきています。
「部活と勉強」の両立は中高生のみんなが直面する切実な課題です。先輩達のアドバイスを受けられる機会も大事にしています。仮引退後に受験勉強に全力で集中できた経験や、悩んだ末に退部や転部をして次の方向を探った経験も後で生かしてほしいものです。
部活動や生徒会活動を通して特に「タイムマネジメント」の力を身につけていった歴代の卒業生の姿をいろいろと思い出します。将来の仕事や生活においてもそうした苦労や模索が様々な場面で活かされていくのです。