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湘南学園から持続可能な社会を創る

2023年1月10日

新年のお慶びを申し上げます。また、湘南学園への心のこもった協力、ご理解に対して感謝申し上げます。皆様にとって今年が健やかで幸せに満ちた年になりますよう祈念いたしております。

さて、今年は湘南学園90周年を迎えます。現在、記念事業に向けて実行員会を立ち上げ、プロジェクトチームで具体的なプラン作りを進めているところです。行動制限は緩和されていますが、コロナ禍は続き、学校行事は実施はしているものの、まだまだ不安を抱え続けている状態です。計画通りに進めないこともあるかもしれませんが、「80周年~90周年、そして100周年へと志を繋ぎ、発展を続ける」大切な一年ととらえて「繋がり」をキーワードに全学、関係者の皆様とともに創り上げていきたいと考えています。なお、式典は2023年11月19日(日)を予定しております。また、100周年に向けて幼稚園舎建て替え、ICT環境整備等への協力のお願いもさせていただきます。

また、今年は中学校高等学校ユネスコスクール加盟10周年に加えて、幼稚園・小学校のユネスコスクール加盟が予定されています。幼稚園では神奈川県初のユネスコスクール加盟となり、総合学園としての加盟は全国でも初めてのこととなります。ユネスコスクールはESDの推進拠点とされていますので、持続可能な社会づくりの発信地としての役割を湘南学園が担い、ウェルビーイングを実現する新たな社会づくりのための教育を推進する学園として発展していきます。このことは、決して新しいことではなく「個性豊かにして身体健全 気品高く 社会の進歩に貢献できる明朗有為な実力のある人間の育成」という建学の精神とマッチすることです。山田前学園長も記されていましたが、「ESDは現代版建学の精神」なのです。90年に渡って培われてきた湘南学園教育は、これからの社会においても決して古いものではなく、しっかり掘り返して活用すれば、未来を創造する教育になり得るのです。「温故知新」90周年の節目の年、先人から学び、湘南学園の歴史を紐解き、その先進性への気づきを今の教育に活かしていくことが私たちの使命だと考えています。

最後になりましたが、年末にJICAの海外派遣研修でエジプトに行ってきました。エジプトは、日本の教育や子どもたちの様子に感銘を受け、日本式教育を取り入れて、数年前から取り組んでいます。特に「トッカツ」(掃除・日直・学級会)は、週一時間を時間割に入れています。他にも、大学・公民館・病院などにも日本式と呼ばれる方法や仕組みが取り入れられていました。海外から見ると日本の教育は驚きのようです。私たちにとって当たり前のことが、海外では素晴らしい教育として受け入れられているのです。内にいると見えないことが、外に出ると見えることがあります。新しいことを外から持ち込んでやることが良いこととして語られることが多いですが、自ら持っている良さを発見して、伸ばしていくことこそ必要なのかもしれません。湘南学園教育の再発見、これは私のテーマとして取り組んでいきたいと思います。今年もよろしくお願いいたします。