A Random Image

いろいろな花を咲かせたい

2023年3月7日

早いもので啓蟄を過ぎ、今週の土曜日は高校の卒業式です。コロナ禍で制約の多い学園生活だったと思いますが、学園生のたくましく成長した姿を目の当たりにする機会が多くなってきました。中高では、7日~9日までハートグローバルワークショップ(旧ヤングアメリカン)が行われ、学園内に新たなエネルギーが吹き込まれているように感じます。小学校では、外部の講師を招いて学びを拡げている場面に出会うことが多くあります。学校内だけでなく、外部の教育力を活かしていくことは、開かれた学校として重要な取り組みとなり、未来を創る子どもたちの視野を大きく広げていくことになります。

さて、幼稚園に行くたびに感心する出来事があります。年長であるさくら組は、一日を自分たちでデザインして過ごした「さくらの日」。計画段階で、やりたいことが多すぎて夜の7時までかかってしまうとことが分かると、保護者や先生たちを説得し、学園長室まで来て許可を得て、夜の花火までを行って満足の一日を過ごしました。数日後、幼稚園に足を運ぶと、すぐに数人のさくら組の子どもが近づいてきて、「学園長先生、お話ししていいですか?さくらの日には、許可していただいてありがとうございました」と丁寧にお礼を言いに来てくれました。教室に入ると、他にもお礼を言いに来る子どもがいて、自分たちの活動への満足感と自信を得ていることを感じました。年長であるさくら組の子どもたちは、幼稚園での教育を3年間受けてきた子ども達です。本当に、よく成長してくれていると嬉しい気持ちになります。

幼稚園は、総合学園である湘南学園の基盤となる教育が行われる場所です。「遊びこそ生きる力」「いろいろな花を咲かせたい」~いろんな色があるように いろんな花があるように個性を大切にし 瞳が未来を見つめて輝くように ここ湘南の恵まれた環境の中 のびのびと おおらかに あそびを通して 人とのかかわりや 自己の創造性を育みます 多くのことを吸収する この大切な時期を あたたかくつつみ 育てていきます。という目標で日々の教育が行われています。心と体を使う遊びは、英語では「play」。この言葉は演奏するとか、役割を演じる時とかにも使われます。自分が本当にやりたいことをみつけるのが大切です。遊びは学びであり、子ども達が自然の中に溶け込んで無為になる時間はとても大切です

さくらの日で見られたように「自分の時間は自分で決める。自分が主人公」。先生たちは、問いかけ、子どもが考え、話し合い、決めていくようにしています。子どもたちはちゃんと聴いてもらえたら、語れるようになります。自分の意見が言えるようになるには聴いてもらえることが必要です。常に子どもに対して「あなたはどう思うの?」「どうしたいの?」と聴いてあげることで、未来の「グローバル市民」が育つ環境をつくり出すのです。

「幼稚園では、子どもたちの選択や判断に委ねられているのに・・・。」小学校以降も、子どもを信じて任せることができるか?今、私たちは問われています。