2024年、どんな年に?
年明けから次々と頭に浮かぶことはありましたが、なかなか文章を書こうという気持ちになれず、気が付いたら1月も残り少なくなってきました。1月1日、初詣で神主から「今年は、辰年なので、昇り龍、運気が上昇するので昔から縁起がいいと言われています。よいお年をお過ごしください。」と言われた矢先の能登半島地震、2日の日本航空516便衝突炎上事故、連日の大きな出来事に、今年はどんな年になるのだろうかと思われた方も多いのではないでしょうか。
能登半島地震、航空機事故で亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様、事故に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。今なお、報道を通してみる被災地の様子は、日常には程遠いものであり、自分にできることは何かと考え、できることをやっていこうと考える毎日です。学園中高生は、授業開始後すぐに義援金を集める募金活動をしてくれました。行動力と行動の早さには感心させられました。ユネスコスクール※1として、多くのユネスコスクールがある石川県への支援は、大事なユネスコスクール活動でもあります。徐々に学校再開が始まっているようですので、ユネスコスクールのネットワークを活用した支援も始まることと思います。
そんな中、ユネスコスクール加盟を目指している幼稚園と小学校が、国内審査を通過し、キャンディデート校※2になることが決まりました。幼稚園は神奈川県初となり、唯一のユネスコスクール加盟となる予定です。1年間のチェレンジ期間の取り組み内容だけでなく、これまでの教育活動がユネスコスクールで重視している内容に沿ったものであることが認められたということでもあります。(幼稚園、小学校の取り組みにつきましては、それぞれのホームページやインスタグラムで発信していますので、ぜひご覧ください)幼少期においては、体験を重視した活動、子どもが主体的に取り組む姿勢、自分で考え行動する力、仲間づくりなどが大事です。このようなことを大事にしてきた教育活動が湘南学園の取り組みの魅力として、国内審査で認められたことは、大変嬉しいことです。これまで以上に、子ども主体の教育活動になるよう力を入れていかなければなりません。
そして、ユネスコスクールが3つの柱として示していることは、「地球市民および平和と非暴力の文化」「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」「異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重」です。内向きにならず、視野を広げ、「シンクグローバリー・アクトローカリー」(地球規模で考え、足元から行動せよ)の考えのもと、実践に磨きをかけていくことが期待されます。キャンディデート校は、ユネスコスクール加盟校と同じように活動することになりますので、湘南学園は全国初の総合学園全学ユネスコスクールとして活動することになります。現在、国内でのユネスコスクール申請校が激増していますので、正式な加盟には数年かかるものと思われます。それまでに、学内での体制をしっかり整え、ESD※3を系統的に一貫して取り組む準備をしていきたいと思います。
今年は、湘南学園創立91周年。100周年に向けて新たな一歩を踏み出す湘南学園です。一人一人の学園生が持続可能な社会の創り手として成長していくことができるよう、湘南学園の未来ビジョンを描き、取り組みを進めていきたいと考えています。大変遅くなりましたが、今年も本学園の教育活動にご理解ご協力いただき、ご支援をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
※1ユネスコは、「世界大戦への反省から、平和は対話と相互理解に基づき、人類の知的及び倫理的連帯の上に築かねばならない」という精神に則り、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は1946年11月4日に誕生しました。ユネスコスクールは、世界182か国から12000校以上の学校が参加する国際的なネットワークです。ユネスコと連携して「人々の心の中に平和の砦を築く」ための革新的で創造的な教育への取り組みを生み出しています。また、ユネスコが提唱する教育理念、『学びの4本柱』を重視しています。①知ることを学ぶ②為すことを学ぶ③人間として生きることを学ぶ④共に生きることを学ぶ
※2キャンディデート校とは、ユネスコへの申請後、加盟登録に至るまでの期間が長期化している現状を踏まえ、国内審査を終えユネスコ本部に申請中段階にある学校のことです。
※3「ESD」については、次回お伝えします。