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第42回 五感を通して季節を感じる&楽しむ

2018年10月6日

 「幼稚園だより」や先生方のお話を通して、この時期ならではの保育のとりくみを知りました。秋がゆっくり訪れるなか、季節感あふれるプログラムに惹かれました。今回はその様子についてこの通信でもご紹介したいと思います。
 

 先日、山ぶどうの実をたくさん持ってきてくれた年長さんがいました。見慣れぬ粒を口にして周りの子達はその甘さにびっくり、紫色の汁にも興味津々、そこから「山ぶどうジャム作り」が」計画され、おおぜい参加したのです。一粒一粒よく洗って鍋にかけ、ざるでこして絞って煮込んで出来上がり。「美味しい!」とみんなに満面の笑みが広がりました。

 秋の風物詩「十五夜」にちなんで「お月見団子」も作られました。年長・年中・年少児たちが張り切りました。ススキも飾り、五穀豊穣を祈ってお月様にお供えするという、日本の伝統行事とそこにこめられた人びとの願いも知るのです。幼児期にこそ日本の文化に触れられる機会を大切にしたい、との先生方の願いに共感します。

 さらに「お味噌づくり」のドラマを知りました。大豆から出来るものは何だろう?と探求心旺盛な年中さん。納豆・豆腐・きな粉・しょう油・味噌・・・・・・そこで「自分達も作りたい!」と言い出したのは昨年のこと。手作り味噌をこしらえて一年がかりで熟成を待ったのです。別の機会にいよいよ味見と考えたら、年長さんになった皆から「まだ早いよ、待とうよ」と言われてその辛抱にも感心させられました。そして先月ついに味噌汁を作って賞味しました。自宅からキュウリを持ってきた子がいて、お味噌をつけたら美味しいんだ!とみんなが知り、お弁当の時間が一層にぎやかになったそうです。
 

 各学年ではこの秋にも、園外保育に出かけたり、さつまいも堀りをしたり、五感(見る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わう)を十分に使って季節の移ろいや事物に気づいたり、驚いたりする活動をすすめます。
 子ども達が、秋の草花や虫や木の実、そして旬な食べ物や夜空に輝く月や星などに幅広く目を向け、興味や関心を持てるように、五感をフルに使って豊かな感受性を培えるように、働きかけているのです。学園幼稚園の保育に敬意を深める日々です。