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第44回 中学3年生・夏休み研究課題の展示

2018年10月13日

 湘南学園の中高校舎へ近々にお越しの際に、ぜひ立ち寄っていただきたいコーナーがあります。中高はもちろん学園小学校や学園幼稚園にお子様がおられる保護者の方々にも、学外から来園された方々にも、強くお勧めしたいスポットです。今回はそのことについてご紹介します。
 

 湘南学園中学校では、夏休みの宿題として、社会科や理科などで、本格的な自由研究のテーマが課されます。

 毎年その成果の一部が校内に公開されますが、今回は中3理科の作品展示にひときわ惹かれました。自分が2年間学年を担当し、よく知っている生徒達ということもありますが、全体に意欲あふれるハイレベルな作品が所狭しと並び、鳥肌が立つほど感動しました。

 入学時から指導されてきた理科の横山教諭(学年主任)の説明も伺い、その大きな期待に見事に応えた生徒諸君の、探究心と表現力に拍手を送りたい気持ちでした。
 

 「身近な自然現象で疑問を持ったこと」について、先行研究も調べながら研究計画を立てて実施する。自由研究として実験・観察を行って得られた数値データを表やグラフにまとめて考察する。または授業で行った環境問題や環境保全の問題の中から具体的なものを選んで、「環境ポスター」を作成する。

 以上のような枠組みから、生徒諸君は方法とテーマを選び、調査し、測定し、その要旨をまとめるのです。全体のレポート構成の進め方、文献やネット資料の扱い方、英文表記への挑戦などがガイドされ、将来その方面で研究者・科学者の道を歩む際にも生かせる体験となるように考慮されています。
 

 湘南学園中高はESD(持続可能な開発のための教育)に取り組んでおり、理科の授業でもこの精神にそった単元学習や教材が重視されています。

 中学3年生は、それまでの理科の既習内容を総合して「自分でまとめてみる」機会にチャレンジしているのです。
 

 中高テクノエリア3階の共有スペースにぜひお越し下さい。そこに展示されているのは27本の力作ですが、今回優秀作が多くて選出に苦労された経緯もふまえ、メディアエリア2階の渡り廊下にクラスごとの一斉展示も始まっています。詳細は9月21日の中高校長通信をご参照下さい。

 中学2年生や中学1年生の自由研究の作品も素晴らしくて、学園祭でも注目されていました。こちらもご注目いただきたいです。
 

 ある主題にもとづいて、調べた成果を大きくデザインしてまとめる。多くの情報やデータを加工して編集し、自分の意見や考察も大事にして全体を構成する。
 中学3年生の段階で、ここまで高いレベルでまとめ切れるのか、という驚きがありました。「デザイン力」や「構成力」は、情報化社会を生きる次世代の若者諸君にとって、とても大切なスキルになります。これからも様々な機会にチャレンジして、自分らしく磨いていってもらいたいと思います。