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第45回 小学校と幼稚園~運動会行事のドラマ

2018年10月17日

 10月最初の週末に、小学校と幼稚園の伝統行事を続けて見学しました。
 土曜日の「たいいく表現まつり」はグラウンドで、日曜日の「らんらんにこにこらんど」はアリーナで実施されました。中高出身の教員としてこの2つの祭典行事を通して観るのは初めてでしたが、深い感動が心に残りました。
 幼・小のホームページの「今日の幼稚園」や「小学校校長日記」・「学びBlog」もぜひご覧ください。この通信では「幼小中高の総合学園」の観点から今回の感想を述べたいと思います。

 「たいいく表現まつり」は、前日からの大雨の影響が心配されました。朝早くから先生方がグラウンドの吸水や整地で奮闘して実施できたのです。
 赤組・青組・黄組に分かれた縦割りクラス対抗のなか、応援合戦やエール交換の様子は実に堂々としていて、応援席でのリードぶりもすごく、6年生の意気込みに感心しました。
 「表現の部」では、学園小学校の民舞の伝統に敬服しました。1年生の「湘南エイサー」から6年生の「湘南ソーラン」まで、直前グラウンドの練習風景を見てきての本番でしたが、心をこめて力強く本気で踊る姿にうたれました。
 特に6年生の迫力は素晴らしく、下級生達にはあこがれであり、学園小のみんなが6年間踊って最後にここを通過するドラマを確認しました。委員会活動でも6年生や5年生は各役割をはたすためにいろいろ取り組んできました。
 「運動の部」では1つ1つの競技に伝統と工夫があり(ネーミングもすごい)、学年種目の多彩な面白さにひかれ、選手選抜の低学年・高学年のリレーはグラウンド全体の熱狂が最高潮でした。結果発表のドキドキと表彰のメッセージ。頑張り切った6年生リーダー達の万感こもる表情!中学1年生よりも年下なのに、学園小6年生の姿は大きく大きく見えました。最後まであきらめずに全力で取り組み、励まし合う学園小学生の姿に精いっぱいの拍手を届けました。

 
 「らんらんにこにこらんど」では、まず園児の保護者ご家族の皆様が集まられるこの行事の大切さを身にしみて感じました。お母様とお父様、おばあ様やおじい様などなど。アリーナを飾る園児達の作った旗やちょうちんの彩りが素敵でした。
 1つ1つのゲームやダンスの工夫と先生方のフォローの的確さや温かさ。跳び上がって喜びを表現する年少児の可愛い様子。男女が相互におくぐりしてまで協力できる年中児の成長ぶり。未就園児のお迎えや司会進行や用具の出し入れで頑張る年長児のたくましさ。お母様方の進行サポートやお子様を抱っこされるお父様の優しさなど、目にする光景1つ1つが新鮮でした。
 とりわけ年長児が全力で準備を重ねてきた「さくらヨシャ来い」のダンスと「クラス対抗リレー」の競技は圧倒的な感動でした。全身みなぎる踊りとバルーンを操る美しい展開。1組と2組のさくら決戦の固いスクラムと奮闘!隣にいらしたPTA会長や理事長から伺っていましたが、こんなにすごいドラマなんだと心を揺さぶられました。年少~年中~年長と進む園児の成長のドラマを肌で感じ、誇りと自覚を持って動ける年長さん達を頼もしく思いました。

 湘南学園全体では、この先に「中高体育祭」が待っています。
 縦割り5クラス基本の色別対抗戦の方式で、高校2年生が中1~高1までの下級生を指導し、企画から運営まで生徒会の実行委員会が中心となって実施されます。幼稚園と小学校の運動会行事で培われた力が受け継がれてさらに大きな集団規模で発揮されるのです。
 リーダーシップとメンバーシップ。幼稚園の年長児、小学校の6年生、中高一貫の高校2年生で、それぞれ数年間の体験を積んで上級生にあこがれながら、自分も全体のリーダー主役を経験するのです。
 「自分達が主人公」の立場が肝心であり、こうした学校行事の節目をくぐって大いに成長していける学園生の軌跡について理解を深めることができました。