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第51回 都内の大公園・日曜日の光景

2018年11月7日

 2020東京五輪が近づくなか、来日観光客がめざましく増加しています。
 日本へやってくる外国人留学生も急増し、外国人労働者の受け入れ拡大をめぐる国会の論戦が大きな注目を集めています。
 ひさしぶりに東京都内の公園へ出かけた先月下旬の休日、こうした時代の動きが鮮明に感じられる光景にいろいろ出会いました。今回はそのことを紹介させていただきます。
 

 代々木公園は、複数の駅からアクセスの良い、都内屈指の大公園です。
 四季折々の花や樹木の大自然にあふれ、サイクリングや各種スポーツ、野鳥観察などを楽しめます。広い園内の芝生でピクニックができ、噴水広場の美しい眺めにいやされます。至る所で楽器やダンス、演劇や大道芸などを練習する個人や団体の人たちがいます。今回は不思議なパントマイムをするおじさんにも出会いました。ジョギングやバドミントンやフリスビー。ドッグランも出来ます。伸びやかで開放的な雰囲気は、代々木公園のつきせぬ魅力です。
 横断橋を渡ると野外ステージやイベント広場があります。毎週末のようにライブやフリマや骨董市が行われ、日本各地の物産展や世界各国のフェスティバルが開催されます。多数の飲食店や土産店が立ち並ぶ賑わいに加わるのも楽しいものです。
 

 妻と訪れた晴天の日曜日、「日本インドネシア市民友好フェスティバル2018」が開催されていました。とにかくすごい人の数!そして何と半分以上は外国人でした。インドネシアなど東南アジア系の若者達が中心でしょう。首都圏在住の留学生や技能実習生など多数の皆さんが集まっているのかなと思われました。家族連れの人たちもけっこういます。屋台の御馳走は長蛇の列であきらめ、民族衣装や虫の標本土産や手造り工芸品などを手に取り、ステージの伝統舞踊やパフォーマンスを鑑賞しました。
 すぐ先のNHKホールの前では「東京ベジフードフェスタ2018」が開催され、「ヴィーガン」の人たちのライフスタイルも紹介されていました。
 

 公園に戻ると、やはり外国人のカップルや個人やグループの多さに驚かさせれました。まるで急に欧米の大公園にいるようです。アジア系も欧米系もアフリカ系も、たぶん中東系も中南米系もみんなここに集まっているのではと思われました。
 観光客に限らず、近所に住むのか外国人家族もいっぱいでした。インド系の人たちが大勢でバーベキューを楽しむ光景にも出会いました。この公園は英語で外国人とカタコト会話のできるチャンスにも恵まれるので、妻とともにその機会を探したりもします。フレンドリーな園内の雰囲気がその気にさせてくれます。無料でゆっくりくつろげる手軽な場所ゆえ、外国人たちの圧倒的な人気を集めるのも納得できます。

 この後、明治神宮の前を通ってJR原宿方面へと足を延ばしました。数十年ぶりに歩いて全体の店舗増加に気づきました。外資系のお店も増え、隣駅の渋谷に迫るほどの大混雑です。竹下通りはいわば年末アメ横状態でした。「カワイイ文化発信地」として日本と世界の若者を強く惹きつける様子を見て歩きました。この界隈も外国人の多さは尋常ではなかったです。幅広い年齢層にわたる外国人観光客にとってこの辺りは東京指折りの人気ゾーンなのでしょう。
 

 もちろん他にも魅力あふれる大公園は、この首都圏にもたくさん存在します。大公園は気持ちがいやされ、人びとの様子にも心がなごむスポットです。入場無料の所も多く、お金のあまり要らないレジャーにもなります。友だちやご家族で誘い合って遊びに行くことをお勧めしたいです。往復も含めて安全には気をつけ、リフレッシュしてほしいものです。そして今後の日本をとりまく国際化の流れ、増加する外国人との共生が広がる日本の社会について考える機会にもなるものと思われます。