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第54回 ASEAN諸国の若者との国際交流

2018年11月17日

 今回は中高パートで先月末に実施された、貴重な国際交流についてご紹介します。内閣府が主催する『東南アジア青年の船』に参加する、ASEAN諸国と日本の青年30名を10月26日に湘南学園にお招きして、中学2年生の生徒達と交流活動を行いました。その模様をお伝えいたします。
 

 『東南アジア青年の船』事業は、1974年以来の長い歴史を持ち、今回で実に45回目を迎えるそうです。この事業では日本と東南アジアの青年約320名が約40日間船上で生活を共にしながら、自国の文化の紹介やディスカッションなど交流を行い、相互理解と友情を深めるという取り組みです。

 そのうち1班の30名が神奈川県に来られ、県庁への表敬訪問や横浜・小田原散策、ホームステイ経験を経て、湘南学園訪問後は明治学院大学でディスカッションなどをして、東京に移動し「東南アジア青年の船」に乗船するそうです。様々な交流活動を通して友好関係を築き、グローバルリーダーを育成するのがこの事業の目的です。

 今回の受け入れは、中2の英語担当を中心にグローバル教育委員会の先生方が対応しました。
 

 当日は中2の2クラスが合同で多彩な交流が行われました。中高ホールでは東南アジア各国の若者達が、お国自慢の民族衣装をまとってファッションショーを展開してくれました。きらびやかな晴れ姿、男女カップルの熱い様子に拍手喝采でした。ブルネイ・フィリピン・タイ・ベトナム・カンボジア・インドネシア・ラオス・マレーシア・ミャンマー・シンガポールが「ASEAN10」です。その記念写真も貴重な機会となりました。

 その後は調理室や被服室に分散して、自己紹介や班別質問タイムなどで対話交流に努めました。カタコト英語でも言葉や気持ちが通じ合ってとても楽しそうでした。

 そして「飾り寿司体験」がワクワクの圧巻でした。卒業生保護者の種子島様のレクチャーを受け、湘南食育ラボのスタッフの方々や家庭科の先生のフォローを頂いてお寿司づくりが進められました。巻くのは東南アジアの若者であり、学園生はサポートに努めるのです。
 完成して切る瞬間のドキドキ、現れたカラフルな断面、美味しい飾り寿司の味覚。笑顔の広がる素敵な時間となりました。

 その後カフェテリアへ移動してもらい、地産地消の特別ランチを食べてもらいました。今回の来園スタッフの中には、学園卒業生の1人で現在博多で日韓交流事業に取り組んでおられる方もいて、嬉しい限りでした。
 

 日本と東南アジア諸国は、経済・政治・文化など多方面で様々なつながりがあります。そして「ASEAN10」の内部協力と経済発展は世界的な注目を集めています。民族・言語・宗教や旧宗主国など多様性の著しい東南アジア諸国は、難しい諸問題を抱えながらも、連帯意識を深めているのです。

 日本との交流や協力への期待は常に大きく、来日する留学生や労働者や観光客は年々増加しています。こうした若い世代どうしの交流の機会は大切であり、湘南学園中高のグローバル教育では、年間を通してこうした国際交流の機会を幅広くつかんで学園生諸君に提示し、学内での交流機会をたくさん設けるようにしています。