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第77回 湘南学園の所在地~藤沢市鵠沼

2019年2月20日

 今回は、湘南学園の所在地である「藤沢市鵠沼」について、この地域の特色を中心にご紹介したいと思います。
 

 藤沢市は、現在43万人以上の人口を持つ、湘南地方の中核都市です。
 南北に長く、鉄道の駅も多い大きな都市です。「鵠沼」の地域はJR東海道線を境にして南部中央に広がる地域です。東は「境川」、西は「引地川」に囲まれ、南は「相模湾」に面する地域とされるようです。
 江の島に近い「湘南海岸」側には、年間を通して多数の観光客が訪れます。一歩内部へ入ると小さな道路が複雑に入り組んでいます。地元住民の方々も迷うことがあるそうです。歴史と風情あるいくつもの住宅街が続くのが特徴的な地域といえるでしょう。
 

 湘南学園生の通学路で最も利用者の多いのは、小田急線の「鵠沼海岸駅」です。隣の「本鵠沼駅」も学園からは近く、江ノ島電鉄線の「鵠沼駅」を利用する学園生もいます。いずれの駅も徒歩で約8分くらいの距離にあります。どの駅名にも「鵠沼」の名が入ることがポイントです。

 初めて学園周辺の地域に来た人は一様に、家々の立派なこと、時には格調高い邸の続くことに驚くはずです。私も初めて散歩した時、「大邸宅」の続く景観に驚かされ、“家の門から玄関までの距離”に圧倒されたりしました。
 航空写真で見ても、湘南学園の周りには集合住宅が少なく、一戸建ての住宅と豊かな緑で囲まれています。校舎の屋上へ上がると一目瞭然です。遠くに富士山、江の島、そして片瀬山を望める独自の景色は自慢できるものです。
 

 この地域は、1887年東海道線開通、1902年江ノ電開通を機に、海水浴場や計画別荘地としての開発が進み、人口が急速に増加したそうです。
 更に1923年の関東大震災を機に、都内から政治家・官僚・企業家・将校や文化人などが好んで続々とこの地域に転居し、以後は高級住宅街の色彩が強まりました。
 一等地・江の島が近く、クロマツの木が生い茂る起伏の少ないこの地域は、高度経済成長期以後、郊外住宅を求めて移住した世代とその二世・三世の人たちが住民の中心となりました。地域の治安の良さも定評あるところでした。
 住民の方々はずっと地域の保全と美化に努めてこられました。建蔽率や建造物の高さ・色彩などにも厳しい規制が保たれる地域です。
 

 最近では、世代交代の波が広がっています。歴史を感じる大きな邸がなくなって、いくつもの分譲住宅が新たに建設される風景が、通学路と周辺でも増加しています。
 それでも私にとって30数年間、通学路のおちついた景色はほぼ変わっていません。季節の花や実や緑の美しさに癒されています。信号ひとつない道をほぼまっすぐ歩いて往復できます。鵠沼海岸駅からは「100%座って帰ることのできる」通勤環境に感謝しています。

 学園生の皆さんにとっても 将来きっと懐かしい通学路の想い出が残ることでしょう。