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第118号 台風15号による甚大な被害に接して

2019年9月18日

 台風15号の通過により、多数の被災者の方々が凄まじい被害を受けられ、長期にわたって過酷な生活を送られています。心からお見舞い申し上げます。

 報道される生活の実態に、日々驚愕するばかりです。長引く停電は復旧作業が大幅に遅れ、断水解消後も飲み水に恵まれず、倒木や電柱で道をふさがれたり、大半の家の屋根や壁が吹き飛ばされた地域もあります。

 真っ暗な夜が続き、無線は聞こえず携帯も使えず、食料や水を得るため遠路を往復され、猛暑を防げず熱中症になられたり、雨を防ぐためブルーシートの確保や張る作業にご苦労を重ねられています。各地で避難所が開設され、ボランティアの方々が集結され、支援物資の配布や炊き出しで尽力されています。

 学校でも散乱したガラスや木の枝の片付けなどに追われて登校再開が延期され、病院では治療や手術ができない想像を絶する困難の中で懸命のサポートが続けられています。

 特に被害状況が厳しいのは、千葉県の南部や山間部であると報道されています。神奈川県でも交通機関の大混乱により通学や通勤が困難となり、駅周辺の異常な渋滞があり、停電や断水の長期化で苦しむご家庭はかつてなく広範囲におよびました。実は学園生や教職員の間でも大きな被害を受けたご家庭が相当多数おられました。9日は前夜からの状況を受けて幼小中高全てが臨時休校となりました。
 
 近年の台風は、日本周辺の海水温の上昇などを受けて日本上陸時の破壊力が強まっていること、勢力が強い割に「コンパクト」で一部の地域に暴風が集中しやすいメカニズムなどが指摘されています。

 東京湾を縦断して特に房総半島が最大の被害を受けた今回の経緯が分析され、人口が密集する関東地方全体のリスクについて今後も警戒を強める必要があることを知りました。

 家族や地域の備え対策は全ての方々が当事者です。安全な通学や学校生活を第一に全学の連携強化に努めていきます。