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第130回 小学校と幼稚園の運動会行事の感動

2019年10月30日

 小学校の「たいいく表現まつり」、および幼稚園の「らんらんにこにこらんど」は、台風19号による甚大な被害や影響を受けて、今年はそれぞれ順延して実施されました。小学校は14日(月祝)にグラウンドで、幼稚園は20日(日)にアリーナで本番を迎えました。

 中高出身の教員としてこれらの伝統行事を通して見学するのは2度目でしたが、進行の様子や全体のねらいへの理解が深まり、深い感動が残りました。
 各校のホームページ、「今日の幼稚園」や「小学校校長日記」と「学びBlog」もぜひご覧ください。ここでは「幼小中高の総合学園」を通した視点からの感想を述べたいと思います。
 
 「たいいく表現まつり」は、まず「表現の部」の各学年の民舞が圧巻でした。
 1年生「湘南エイサー」から6年生の「湘南ソーラン」まで、学園小学生の躍動する姿は素晴らしく、気迫のこもった踊りぶりに心をうたれました。こんなに難しい内容をほぼ一糸乱れず気迫と笑顔で踊りきれるとは!学外にも広くご紹介したいです。予行演習から先輩・後輩たちが見学し合い、伝授し継承していく縦のつながりは本当に貴重です。6年生を筆頭に下級生はあこがれ、卒業までの6年間の経験を、学園生みんなが通過していけるのです。

 「運動の部」では各競技に伝統と工夫(ネーミングも!)があり、学年種目は独自のアイデアが楽しく見ものでした。各学年の徒競走やリレー、選手選抜の低学年・高学年のリレーまで次第に高まる熱狂がグラウンドを包みました。
 赤組・青組・黄組に分かれた縦割りクラス対抗は、応援合戦やエール交換、競技応援などが盛り上がり、応援団の意気込みは立派でした。6年生リーダー達の万感こもる表情。予行の日の朝に6年生の発議で緊急の学年集会が開かれた感動のドラマがホームページで紹介されています、この先の中高体育祭でもこの団結と経験を生かして燃えてほしいな、と思われました。
 
 「らんらんにこにこらんど」では、まず園児の保護者、ご家族ご親族の皆様が一同に集まられるこの行事の素晴らしさを強く感じます。お母様とお父様、おばあ様やおじい様などに見守られ、園児たちが頑張り輝く姿がアリーナいっぱいに広がる光景が素晴らしいです。
 1つ1つのゲームやダンスの工夫は魅力的で、先生方、サポーターの方々が園児たちを隈なくフォローし、サポートする温かな様子に感動します。跳び上がって喜びを表現する年少児の可愛い様子。仲間と男女としっかり協力できる年中児の成長ぶり。司会進行も用具の出し入れや未就園児お迎えなどでも頑張る年長児のたくましさ。お母様方の全体進行のサポートやお子様を抱っこされるお父様の優しさに今回も感動しました。

 年長児が全力で準備を重ねてきた「Choo Choo TRAIN」のダンスと「クラス対抗リレー」の競技は圧巻でした。気迫いっぱいの踊りとバルーンを見事に操る美しい展開。1組と2組のさくら決戦は開始前の円陣、逆転のドラマ、終了後の涙~涙、健闘をたたえるフォローと賛辞の温かさ!年少さん・年中さん・年長さんがお互いの頑張る姿を見守り応援し、年長さんは三年間の軌跡を振り返り、“自分たちのらんにこ!”に誇りを持って主体的に頑張りきるのです。
 
 湘南学園の全体の流れでは、この先に「中高体育祭」が待っています。

 縦割り5クラスが基本の色別対抗戦の方式で、高校2年生が中1~高1までの下級生を指導。企画から運営まで生徒会の「体育祭実行委員会」が中心となって実施。幼稚園と小学校の運動会行事でがんばった経験や身につけてきた力も生かして、いっそう大きな集団規模でチャレンジするのです。
 長くここで育った学園生は、リーダーシップとメンバーシップの経験を大いに重ねることになります。幼稚園の年長児、小学校の6年生、中高一貫の高校2年生まで、数年間の体験を経て上級生にあこがれ、最後に自分達も最上級生としてリーダーを経験します。「自分達が主人公」の立場で行事経験を重ねて大いに成長していける学園生の軌跡について、理解を深めることができます。