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第153回 あそびや生活を通して育つ力

2020年2月1日

 2月になりました。もうすぐ「節分」です。幼稚園では恒例の「豆まき」が行われます。今回は、湘南学園幼稚園のホームページで毎日更新されている、『今日の幼稚園』の連載から紹介させていただきます。
 
 子ども達が日々のあそびや生活を通して、先生方の用意された多彩なプログラムに触発され、自主性や創造性を発揮してとりくむ様子が、通信で活写されています。友達との助け合いや年長・年中・年少にまたがる異年齢の交流を通じて成長する様子に心が温まります。小学校や中高の学園生保護者の方々にもぜひご覧になっていただきたいです。何よりもまず、幼稚園児たちの可愛らしい、けなげな生活ぶり紹介するフォトの数々がとっても魅力的です。

 そこで、先月(1月)の連載から、どんな場面が紹介されてきたのかを今回記してみることにしました。具体的なご紹介は直接に幼稚園のホームページをご覧下さい。
 

  • ・羽子板・独楽まわし・福笑い・すごろく・かるた・あやとり・凧揚げなど正月あそびを各クラスで楽しむ。
  • ・劇団公演で人形劇「かさじぞう」を観る。大晦日からお正月にかけての人びとの暮らしを知り、お地蔵さんの気持ちを考える。
  • ・日頃年長児が中心となって行っているうさぎやチャボのお世話を、年中児に教えてあげる。
  • ※『幼稚園だより』では、うさぎの「バニラちゃん」の“異変”をめぐってお世話する子どもたちが気づき、観察し、調べて学んだドラマが紹介されています。生き物を愛おしむ子ども達の純粋な思いに心うたれます。
  • ・何時でも自分の身を自分で守る力を育むよう、予告なしの火災訓練を行う。
  • ・みんなが進級する春に向けて、チューリップの球根を年中児と年少児で植える。「ふかふかの土のお布団をつくってあげよう」とプランターの土づくりも行う。その後も水をあげ、鳥に球根を食べられないよう、降園前に網をかける。
  • ・学年ごとに近隣の公園まで学年ごとに往復し、鬼ごっこや長縄跳びや木登りや松ぼっくり拾いを楽しむ。「だるまさんころんだ」や「ぼうし鬼」を始める。
  • ・年中児が、絵の具あそびに熱中する。自分でといたアクリル絵の具を使い、交じり合う色の変化に歓声の声が響き渡る。別の日には「鬼のお面づくり」に夢中になる。
  • ・PTA茶道サークル「湘友会」の協力を得て、年中児と年少児が茶道体験を行う。掛け軸や道具のお話を聞き、茶器の絵柄も興味を持ち、和の心を学ぶ。
  • ・全園児カフェテリア弁当の日、心待ちにした時間にみんなで美味しく食べる。
  • ・中高家庭科室に行った年中児は、アイスクリームを作る器具を見せてもらい、実際に作る様子も見学させていただく。
  • ・折り紙で「ねずみ」を折った年少児は、みな表情の違う「ねずみ」に愛着を持つ。
  • ・「スイートポテト」の調理を、お芋の皮むきからホットプレートで焼くまで自分達でやりきって作る。格別の味!
  • ・あやとり協会で活動される元学園幼稚園の先生が、年長児にあやとりのお話をされ、年長児はあやとりの魅力にひかれて挑戦する。
  • ※『幼稚園だより』では、日本の昔あそびのひとつ「あやとり」で1本の紐から多彩な形を生み出し、想像力を深め、ひとつ覚えた自信から友達にも教えてあげる年長児の成長ぶりが伝えられています。
  • ・冷たい雨の一日。独楽まわしをする年長児がいろいろな技に挑戦するのを見て年中児や年少児も入って手ほどきを受ける。あやとり・お手玉・三つ編み・コンサートごっこなど各クラスで様々なあそびが広がる。
  • ・3クラスの年少児が交わり合って、触れ合いあそびを楽しむ。
  • ・学園小学校の校庭で遊び、大きな遊具で楽しみ、先生と鬼ごっこをして校庭の端から端まで走り回る。
  • ・園庭の半分をしめる砂場で、子どもたちが1週間かけて掘ってできた「川」がどんどん広がり、橋も架かる。片付けの時にはバケツやシャベルをバランス良く1輪車にのせて運ぶ。
  • ・頭の上に「お手玉」をのせて歩くことに年少児が挑戦する。クラスの仲間がいっぱい応援してくれる!
  • ・水栽培しているヒヤシンスを観察した年長児が、芽の出方や根っこの伸び具合の違いを不思議に思って考え合う。
  • ・ドッジボールのチーム分けやコート分けを、先生が加わることなく年長児が自分達で話し合って主体的に決めていく。みんなが納得する方向へ考えを出し合っていく姿に感心させられる。
  • ・紙皿でまわる独楽を作ったり、厚紙を使って携帯電話をつくるなど、年少児があそびに必要なものを自分達で作っていく。
  • ・手のひらサイズのボールを使って先生と一緒にゲームを楽しむ年中児は、頭を寄せ合って作戦を考える。
  • ・カプラ(小さい積み木)を使って構成あそびをする年長児は、イメージを豊かに広げドミノ倒しなどを楽しむ。

 
 これらは、幼稚園が取り組まれた広範なプログラムの中の一部のことです。
 いつも多彩なイベントや保育の場面で、多数の遊具や道具を用意して、一人ひとりの園児の気づきや提案や戸惑いなどをすくいとりながら、子ども各自や仲間との自信や達成感を持てるように支援されています。どんなにご多忙でも元気や笑顔を維持されて子ども達と関わるご苦労について思いをもちます。

 幼稚園の学校案内には、次のように子どもの育ちの目標が記されています。
「自分で考え自分で行動できる子ども」
「自分の言葉で豊かに表現できる子ども」
「相手を思いやる気持ちを持てる子ども」
「知識と心身の発達のバランスのとれた子ども」

 ここで育った学園生ができるだけ大勢、小学校そして中高へと進学してさらに新しい世界にチャレンジを広げてほしいとの思いを改めて深めるものです。