A Random Image

第158回 学園小学校「制作展」の感動

2020年2月19日

 小学校ホールのあるフロアに入った瞬間、魅惑の世界にわっと入る感じがします。そこにはもう幾つものテーマ作品が展示・陳列されています。そして受付をすませてホール全体を廻り見ると、壮大な「パラダイス」を感じさせられます。“順路の指示にしたがってゆっくり観ていこう”と心決めします。

 湘南学園小学校の「制作展」は、1年生~6年生が多彩なテーマで創り上げた絵や作品が会場いっぱいに展示され、参観者に圧倒的な感動を届けてくれる大切な学校行事です。今年度は2月8日と9日の土日に一般公開されました。
 こちらの通信でも紹介させていただきます。
 
 いちばん強く感じたのは、“この素晴らしい展示をどこかで常設できたらいいなあ”との願いであり、“これだけの作品群をこんなに見事にセットするまでどれだけ先生方の準備が大変だったことか”という気づきでした。

 各学年の作品テーマを、案内リーフレットから書き出してみましょう。

1年生 粘土「シーサー」、紙工作「さかな」、お話の絵・ウクライナ民謡「てぶくろ」
2年生 張り子「へんしんぼうし」、紙版画「花笠踊り」、羊毛アート「アートなマフラー」
3年生 スチレン版画「見たこともない海の生き物」、紙工作「ゆめのあるふね」、絵画「空と地にぐんぐんのびる木」
4年生 木版画「生き物」、木工作「木の乗り物」、テラコッタ「粘土の家」
5年生 スクラッチアート「絵皿」、アクリル画「動物の顔」、ダンボール工作「バッグ」
6年生 砂絵「音楽を聴いて」、スクラッチアートグラス「動物」、樹脂粘土「ランプシェード」

 
 定番もあれば新設もありますが、制作分野はとってもバラエティに富んでいます。「素材と技法」が年々新たに広がって、難易度も上げながら、子ども達の意欲やチャレンジを引き出していく大きな流れにも気づかされます
 絵画や造形に用いる素材は本当にいろいろあり、様々な道具を使っていろんな世界を表現できる楽しさを体得していくのです。

 一人ひとりが豊かなイメージを持って創り上げていくことがいつも大事にされています。いろんな情景を心に描きながら夢中で、時には辛抱強く創作に取り組んだことが想像されます。

 1つ1つの作品に子どもの氏名が記され、誇らしく展示されています。ご家族の方々やお友達にもしっかりと観てもらっていることでしょう。
 
 家庭科の5~6年生で創作した「フェルトで作る小物入れ」と「ミニトートバッグ」、家庭科クラブによる小物類の作品展示、動画制作クラブのiPadで作成した動画上映もありました。

 生活科の2年生が取り組んだ「羊の毛から毛糸をつむいで工作する「羊からのおくりもの」や、6年生総合の「修学旅行記」の個性的なまとめの文集も展示されました。分厚いレポートの大作です。

 小学校の「制作展」を見学すると、幼稚園の造形展「がちゃぺたらんど」を見学した時の感動も想い出されます。

 幼稚園~小学校と続く取り組みは、学園生一人ひとりの豊かな感性を育み、表現力や想像力・創造力を伸ばしていく流れで、見事につながっているのです。中高生の保護者もふくめて学園関係者のすべての方々に、ぜひ一度は小学校「制作展」、および幼稚園「がちゃぺたらんど」を見学していただきたいです。