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第163回 ひまわりプロジェクトの動画発表

2020年3月7日

 本日は、湘南学園高等学校卒業式を行います。卒業生と教職員のみを基本とする実施となりますが、精いっぱい心をこめて挙行いたします。

 今回は、中高のホームページに掲載されている、『ふくしまとみんなをつなぐ・ひまわりプロジェクト』という動画発表を、学園生・保護者・関係者の皆様にぜひ観ていただきたくて、この場でも紹介させていただきます。
 
 「ひまわりプロジェクト」は、全国で展開されている独自の福島復興支援の取り組みです。湘南学園でも、幼小中高の学園生、PTAサポーターズクラブを中心とする保護者の方々と教職員をつなぐ、全学イベントして発展してきました。

 このプロジェクトを主催する「NPO法人シャローム」は、長年「障がいのある人もない人も共に生きる温かいまちづくり」を目指して活動されており、その一環で東日本大震災の前から障がい者と農家のご協力で食用ひまわりの栽培を続け、震災後は福島と全国支援者を結ぶこの事業をさらに発展させられました。
 ひまわりの栽培協力者を募って、福島から食用ひまわりの種が送られます。全国各地で花を咲かせた後、そこから採れた種が福島へ返送され、ひまわり油として製品化され、再び皆さんのもとへ返られます。この過程で障がい者施設へのお仕事が提供され、その収益は「子どもひまわり大使」の派遣や交流などの自主財源ともなります。栽培された各地では景観作物として地域に貢献し、親子の会話や住民の人たちの協力の輪を広げてきました。
 
 このとりくみに、中高生徒会の風紀環境委員会の生徒達が注目し、2016年夏の呼びかけから現在まで、栽培・広報・展示販売など多角的な活動で、全学的な協力が継続されてきました。

 さらに今年度は、「年間を通した活動」の構想から、「秋の収穫後のひまわり畑で冬野菜を育てる!」という新しいプロジェクトが構想され、品目・土壌・肥料などを自分達で研究し、ほうれん草の栽培を手がけたのです。
 多数の方々の協力で整地がなされ、リーダー達を中心にメンバーの中高生は、年末年始や入試期間も含む期間に、種まきも水やりなど全作業を分担協力して進めました。

 そして収穫したほうれん草は、湘南食育ラボ様の全面的なご協力を受けて、カフェテリア・ランチのメニューの一品として使用されました。「ひまわり油」もドレッシングに使われたおかずの一品は私も賞味させていただきました。とても美味しかったです。
 
 この間12月には一泊で、プロジェクトの高1リーダー達は、シャロームさんのご支援を受けて、福島現地で開催された「ひまわり感謝祭」に参加してきました。自分達の活動報告を行い、全国の団体の人たちとの交流会に参加し、当時の様子や現状についてのレクチャーを受けながらのミニバスツアーにも参加して見聞してきたのです。

 そしてここまで学んだ成果をまとめて、「福島のいまを伝える」スライド動画を、皆で分担して作成してくれました。
 具体的なデータや写真を本当に判りやすくまとめたスライド挿画は、日頃学校でも体験を重ねるICT活用のスキルの高さとともに、“皆さんに伝えたい!”というメンバーの強い想いや使命感が伝わってきて、素晴らしく感動的です。情報の出典も明示された編集もふくめて完璧です。

 “史上初の新しいスタイルによる学園生のチャレンジだ!”と、メンバーの意気込みと達成に敬意と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 スライド動画の最後に、現地の住民の方が話されたコメントの内容は、視聴者の心に重く残ることでしょう。このまとめ動画を使ったプレゼンの機会を、今後どこかで設けてもらいたいです。

 「百聞は一見に如かず」です。中高HPのトップページの下の方でぜひこの動画をご覧になってみてください。