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第168回 学園生活の再開を待ち望みながら

2020年4月8日

 今年の桜の花は、咲き始めが心配なくらい例年より早かったのですが、4月に入ってもあちこちで満開のピークが長持ちして、少し心が和みました。

 それなのに新型コロナをめぐる情勢は日に日に悪化し、お花見をゆっくり楽しむこともかなわない今年です。桜の花にもわびながら目に焼きつけるように通り過ぎるのが精いっぱいです。

 昨日ついに首都圏など7都道府県を対象に緊急事態宣言が発令されました。
 国連のグテーレス事務総長は、これは第二次世界大戦以後の75年間で類例のない難局であり、深刻な生命の危機や経済の荒廃などまさに戦後最大の危機だと指摘しています。先進国はもちろん途上国の感染拡大も急速で、医療体制をめぐる著しい困難を前に世界の団結と協力が急務だと訴えておられます。
 
 湘南学園も、新年度開始を前に、再三の検討と計画の変更を余儀なくされました。一斉配信やホームページ掲載の全学通知、各校・園の通知の通りですが、最終的には6日の段階で、幼・小・中高を通して全学で休校を延長させていただき、入学(園)式と始業式の実施も含めて学園生活の再開を、5月11日以後に延期させていただいた次第です。
 当初設定した登校日等の設定も取りやめ、期間中の学習課題の指示、各校・園からのメッセージや相互連絡など可能な方策をはかることにいたしました。
 大型連休明けまで長期間にわたり、新年度のスタートを延期するのは本当に断腸の思いです。学園生活の開始や再開を待っていた学園生の皆さん、保護者の皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 しかし何よりも学園生の生命と健康そして安全を守る立場から、この措置が必要になったことをご理解いただきたく存じます。長い自宅生活の環境で暮らしている学園生、ご家族の皆様の心身のご健康をお祈りいたします。保護者の方々には、休校期間中もお子様の健康観察に努めていただくようお願いいたします。教職員も日々感染防止の努力を続けてまいります。
 
 人類の連帯が全世界に広がるこの苦難を糧にして前進することも大きな願いではないでしょうか。
 この先いつ事態が収束に向かうかはわかりませんし、長期にまたがる可能性も指摘されます。広く社会の動向を注視しながら、幼小中高のキャンパスに元気な歓声が戻る日々を、学園生活再開の時期が早いことを祈りながら進んでまいります。

 この「学園長通信」は、現在の情勢を受けてしばらく毎週1回のペースに縮小して発信してまいります。ご承知おきをお願いいたします。